突然ですが、YouTubeなどの動画サイトには「睡眠用BGM」なるものが多数公開されているのをご存知でしょうか?睡眠用と銘打っているように、主に入眠の手助けになるような雨・小川のせせらぎといった自然音が長時間収録されているのが特徴の動画(BGM)。筆者も日常的に……というほどではありませんが、極度に寝付きが悪いときにはお世話になっています。

普段こういったBGMを視聴するときにはAirPods Proを装着しているのですが、一般的なよくある形状のイヤホンを装着していると本体のハウジングが大きく、寝ている状態で横を向くと圧迫感を感じてしまうことがあります。

マクセルの完全ワイヤレスイヤホン「MXH-BTW400」。オープン価格で、実売価格は5,000円前後

こんな筆者と同じような悩みを抱えている人に最適なのが、マクセルから発売されている完全ワイヤレスイヤホン「MXH-BTW400」。評価用に試す機会をいただいたのでご紹介します。

○耳から飛び出さない薄型軽量ワイヤレスイヤホン

付属品一覧。本体のほかに充電用ケーブル・イヤーピース(S〜L)・説明書が付属します

「寝ころびながら音楽や動画を楽しむのにもおすすめ」だというMXH-BTW400は、一般的な完全ワイヤレスイヤホンと比較して耳から飛び出しが少なく、耳への収まりが良いことが特徴ということで、まさに睡眠用BGMを聴く機会の多い人に最適な製品です。



イヤホン本体は、(ロゴに正対した向きで見て)高さ15.6mm・幅23.2mm・厚さ13.7mmとかなりコンパクトで、確かに耳に入れた状態での収まりの良さを感じます。ハウジング部が小さいので圧迫感もありません。



どれくらい飛び出しが少ないのか?という点が気になるところですので、筆者が実際に使っているAirPods Proと大きさを比較してみました。

AirPodsシリーズではお馴染みの円柱型ステムが無いのはもちろんですが、ハウジング部の厚みも2mmほどMXH-BTW400のほうが薄く、そういった点が飛び出しの少なさに貢献しているのでしょう。

イヤホン本体の重さ

ケース込みの重さ

コンパクトなだけあって、かなり軽量なイヤホンに仕上がっています。調理用のスケールで重さを計測してみたところ、片耳3.5g・両耳7g、ケース込みの総重量は32g。記事中で何度か比較対象にしているAirPods Proが総重量約61gですので、ざっと半分近く軽くなっていることになります。

もちろんAirPods Proと比較するとノイズキャンセリングの有無や「探す」対応のためのチップの有無といった違いはありますが、良い意味でラフに使いやすいのはユーザー目線でも助かるポイントでしょう。

○音質も十分、ながら使用に最適なイヤホン

実際にMXH-BTW400を装着してみると、やはり耳のくぼみからイヤホン本体が飛び出てしまうことはなく収まりの良さを感じます。筆者は左右で耳のくぼみ・耳の穴のサイズが違うため、こういった「耳にすっぽり入る」系のイヤホンには苦手意識がありましたが、MXH-BTW400はピッタリサイズで違和感もなく使えました。

MXH-BTW400の売りでもある寝ころびながらの使用も試してみましたが、こちらも予想以上に快適です。耳から飛び出ているパーツがないので横を向いても圧迫感はなく、朝まで装着して寝てみても寝返りなどでイヤホンが耳から外れてしまうことはありませんでした。



音質面はというと、ひと通りのジャンルの音楽を試聴した限りだと少し高音が弱いのかな?という印象。やや低音寄りにチューニングされているのか、その分高音に物足りなさを感じることが多かったです。イコライザーなどでサウンドを調整する場合は、高音をブーストするとバランスの良い仕上がりになりそうです。

そのほか試用した感想としては、イヤホンの位置を調整しようと思ってイヤホンに触れた際にイヤホンのハウジング天面に搭載されているタッチセンサーが反応し、メディアコントロール(曲戻し・曲送り)や音声アシスタントが起動してしまうことが多いのが若干気になりました。

普段はAirPods Proのようなある程度の価格帯のイヤホンを使っていることもあり、5,000円以下から買える完全ワイヤレスイヤホンということで少し身構えていたのですが、実際に使ってみると予想を超えてくる実用的な一品でした。商品ターゲットのように「寝ながら使う」人はもちろん、安価で安定した品質を求める人にぜひおすすめしたいイヤホンです。

ケースにイヤホンを収納したところ

本体だけでなくケースも薄型でコンパクト

充電端子はUSB Type-C