帰省シーズン、年を重ねた親の住む実家を見て、片づけを考えたことはありませんか? ところが家族間のことなのに、スムーズに進まないことも。そこで、「実家の片づけ」でありがちな困りごとの解決策を、片づけヘルパーの永井美穂さんに教えてもらいました。

「実家の片づけ」困りごとQ&A

親ともめてしまったときや処分に悩むものなど、「実家の片づけ」の困りごとの解決法をQ&A形式で紹介します。

Q:アルバムがいっぱい…。でも捨てるのは忍びない

A:ベストアルバムをつくろう

お気に入りの写真だけを集めたベストアルバムをつくり、あとは数年後処分を。
「『災害にあったときも、厳選したアルバムがあれば持ち出しもラクだよ』と伝えると、スムーズ。災害以外にも親が介護施設に入所したとき、持ち寄って会話のネタにすることもできます。また、旅立ったときは、遺影選びにも一役買いますよ」

Q:きょうだいに協力をお願いするコツは?

A:役割分担をはっきりさせるとスムーズ

きょうだいに協力を仰ぐときは最初が肝心。
「だれか1人に負担がかかると不公平感が生まれるので、まずは話し合って役割分担を決めておくとベスト。片づけは基本的にリーダーにまかせ、それ以外のきょうだいは、費用を多めに負担する担当、面倒な行政への手続きをする係など、作業分担しておくと、もめずにすみます」

Q:片づけようとすると怒られてしまいます

A:プライドを傷つけず、おだててやる気を出させて

「お母さんのためよ」と、上から目線で話をしていませんか?
「片づけの必要性を親が感じていないなら、それは親切の押し売り。まずは親が協力したくなる言葉を投げかけて。『お母さんの大事なものがわからないと、いざというときに私が困るから一緒に片づけをしてくれると助かる』など、プライドを傷つけない言葉選びを」

Q:遠距離に住んでいてこまめに片づけに行けない

A:電話で親に困りごとをヒアリング

帰省するタイミングに合わせ、先に電話で会話をしておくとスムーズ。
「会話から片づけの糸口をあぶり出しておけば、帰省したときに片づけから着手できます。もしくは、電話で『バザーに出したいから着ない服を送って』などとお願いして、こちらで処分するのも、遠隔から進められる手法です」

【片づけサービスを活用する手もあり!】

遠方に住んでいたり、忙しくて片づけに手が回らなかったりする場合は、無理せず片づけのプロに依頼しても。民間のほか、自治体ごとにさまざまなサービスがあるので、まずは調べてみて。

『これからの暮らしbyESSEvol.05』では今回紹介した以外に、50代〜60代の暮らし上手さんが「やめてラクになったこと」、老けない美容とファッション、どっちがおトク?、夏野菜おかずレシピなど、暮らしに役立つ情報が満載。