40代50代になると健康や心のモヤモヤが増えがち。少しでも心が軽くなるように、産婦人科専門医の高尾美穂先生が親身になって答えます。今回は、昔と今を比べてしまうというお悩みです。

年をとることに否定的。昔の自分と比べてしまいます

【読者の悩み】

メイクをしても服を見てもときめかず、人生にはり合いがありません。なにかに挑戦したくても子育てに忙しく、また自分のために散財していいのか悩みます。「昔はよかった」と、過去の自分と比べる毎日です(Eさん・46歳)

●この先、変わるのは自分次第。「できること」に目を向けて

相談者さんは40代後半。ホルモンバランスの減少から肌や体にこれまでにない変化が表れ、気分的に落ち込みやすい時期でもあります。だれもが年はとるし、それは自然なこと。失っていくものを数えて気持ちが沈むより、今の自分ができることを探してみませんか?

メイクやファッションにときめかないのは、今の自分に似合うものに出合えていないだけかも。多少お金はかかりますが、プロに頼ってアップデートをすると、きっと気分も変わるはず。

また、教育資金や老後資金の不安から、「自分のためにお金を使ってはいけない」と考えていませんか。その思いも、生きづらさや人生にはり合いを感じない理由のひとつになっていると思います。ときには自分のためにお金を使うことも大切。自分が楽しむ分はパートで稼ぐ方法もあります。家事で手いっぱいであれば家族に相談し、協力してもらってくださいね。

●過去は美化されやすい。これから先に目を向けて

昔をふり返る毎日だと話しますが、過去は美化されやすいものです。思い出してみてください。昔も、いいことと同じくらいイマイチなことがあったはずです。言ってみれば、それは「今」も同じこと。子どもに囲まれて過ごす毎日は、はり合いがない日ばかりではないはずです。

若さは日々変化していきますが、それだけがあなたのすべてではありません。年齢を重ねることで、また違った楽しみが増えてくるのも人生の醍醐味(だいごみ)です。昔より今、今より未来に目を向けていきましょう。

50歳を目前にした今は、人生の転換期。これから先、どう過ごすかを考える絶好のタイミングです。「行動する・しない」のひとつで今後の人生が大きく変わります。それを決めるのはあなた次第。手放す部分は手放して、できることを見つけていく。その方が、この先きっと楽しい人生になると思いますよ。

今月のフェムテックアイテム

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