コロナで外出を控えることも減りました。独立した子どもたち、また、知人たちが自宅に宿泊する機会も増えそう…。ということで、来客用の寝具とその収納を改善したライフオーガナイザーの田川瑞枝さん。寝具の洗濯は、コインランドリーを利用してラクにすませることに。50代を迎えた自身の暮らしを、どのように見直したのかを語ります。

10年以上使っていた寝具を一新

来客用の寝具は、家族用とは異なり、日頃から消耗度をチェックすることがありません。そんなわけで、最近まで買い替えを意識しなかった筆者。しかし、コロナ要因で外出を控えることもなくなり、わが家にもお泊り客の予定が入るように。そこで、寝具としまい方を見直すことにしました。

わが家の来客用の布団は、傷みこそ少ないものの、購入してから10年以上がたっています。せっかくなら、ゲストに気持ちよく過ごしてもらいたいもの。そこで、買い替えることにしました。

対象は、かけ布団、敷布団、シーツ、毛布、ベッドパット、枕などをそれぞれ2セット。加えて、枕のカバー、毛布も夏用と冬用をそろえることに。結構、大がかりな買い物です。

肌触りのよいもの、寝心地のよいもの、色柄などを、ゲストのことを思いながら選ぶのは、意外に楽しいもの。夫と相談しながら、予算内に収めるべく準備しました。

 

今回、敷布団の代わりに、3つ折りマットレスを採用することに。そもそも敷布団は、横に寝かせて収納するので、押入れのような広い場所が必要です。

一方、新たに採用したマットレスは自立するので、狭い空間でも立てかけて置けます。これが今回の導入の決め手になりました。最近はコンパクトサイズに圧縮されているので、買って帰る際もラクですね。

 

布団を「使う場所」に収納することに変更

布団の収納というと、一般的には押し入れのイメージが強いのでは。しかし、わが家はマンション住まいなので、押し入れはありません。別室のクローゼットを納戸代わりにして、来客用の布団を収納していました。

 

客室として使っているのは、リビング横の5畳の洋室(上写真)です。つまり、布団としまっているのとは別の部屋。そのため、布団を敷くために、わざわざ廊下を通って寝具を運び込んでいました。

年に数回のことなので、気にとめていませんでしたが、効率的ではないですね。

 

じつはこの客室は、3月になると雛人形を飾るスペースとしても利用しています。普段は雛人形を、この部屋の壁面収納に。使う部屋に収納していれば、出し入れが簡単だからです。

 

それを思い出し、来客用の布団もここに収納することにしました。2人分の寝具が1畳サイズの収納スペースに無事収まりました。

ムダな往復は、知らないうちに疲れを誘発し体力を消耗します。それが「来客があると面倒」という気持ちにもつながりかねません。50代からの暮らしは、自分をラクにする収納がおすすめですね。

使う場所のそばに収納することで、今後は1分以内で布団のセッティングができそうです。

収納ケースを活用、しまい方にもひと工夫

ひと言で、「1人分の寝具」といっても、じつはかなりの量があるものです。よく、「押入れが布団でいっぱいになる」と聞きますが、そうなるのもうなずけます。収納アイテムを活用しない状態では、1畳ほどの狭いスペースに、2人分の布団は到底収まりません。

 

そこで重要なのが、収納ケースを使うことです。活用すると、実際こんなにコンパクトになりました。収納スペースが狭い場合は、収納ケースをぜひ活用したいもの。

ちなみに筆者が愛用するのは、イケアのスクッブです。四角く自立する収納ケースで、縦横どのように置いても座りがいいです。

 

筆者はかつて、かけ布団は布団用袋に入れていました。これには、ちょっとした難点が。狭い収納スペースだと、布団の嵩(かさ)に合わせてふくらむので、収納スペースから取り出しにくくなります。

 

一方、枠がしっかりあって、かつ、布団を圧縮するスクッブだと、羽根布団がその形の中に納まってくれます。

 

取り出しやすいだけでなく、スペースに余裕まで生まれました。

 

管理の仕方も見直しました。これまでは、夏用&冬用のシーツ類、毛布類、と用途や種類で分けていました。これだと、ゲストがひとりの場合でも、全部のケースをあけなくてはならず、効率が悪い…。

今では、ひとり分をまるごとひとつの収納ケースに収めるように管理の仕方を変えました。1つだけあければよいので、とっても便利に。

 

寝具の洗濯はコインランドリーでラク家事

来客用の寝具は、次のゲストに気持ちよく使ってもらうためにも、宿泊後のお手入れが大事です。たった一泊でも使ったあとの洗濯は必須、と筆者は考えます。

今までは、使用後のシーツや毛布は自宅で洗濯していました。日常の家族分の洗濯もするので、その日は何度も洗濯機を回すことになります。

わが家の洗濯機には乾燥機能がないため、大きなシーツ類は物干し竿に広げて干します。重なった部分は乾きも遅いので、頃合いを見てずらす手間も必要に。

湿った寝具はとても重いものです。50代になって、腕も上がりにくくなった筆者には、つらい作業。こうなると、来客のたびに洗濯物のことが頭をよぎり憂鬱になってきます。

 

そこで、来客分の洗濯は近所にあるコインランドリーを利用することにしました。ふんわりふくらむように乾くので、まるで新品のような風合いです。

洗いと乾燥が1時間ほどで終わるのも魅力。干したり乾きを確認したりする作業もなし。終了までの間、ほかのことに時間を使えます。

わざわざ持ち込むのは大変、という方はクリーニングに出してもいいかもしれません。

自分で洗う方が安上がりですが、体の負担を感じたら、きつい家事を外注に出すのも一手です。

来客は年に数回程度のこと。とはいえ、これにまつわるストレスはできるだけ排除して、本来の目的である「ゲストと楽しい時間を過ごす」ことに集中したいもの。筆者は、今回の見直しで、「いつでも泊まって」と気軽に言える暮らしになりました。