ソウルの繁華街・明洞の両替所(資料写真)=(聯合ニュース)

写真拡大

【世宗聯合ニュース】韓国政府は27日、書類提出なしで海外に送金できる限度額を来月4日から10万ドル(約1440万円)に引き上げる内容を盛り込んだ外国為替取引法施行令の一部改正案を閣議決定した。

 改正案は、資本取引の事後報告に違反した場合に科される過料の額をこれまでの700万ウォン(約77万円)から200万ウォンに引き下げる内容も含んでいる。

 警告に代えることが可能な資本取引申告義務違反の基準金額は1件当たり2万ドル以内から5万ドル以内に、刑罰対象になる可能性のある資本取引申告義務違反の基準金額は10億ウォンから20億ウォンに引き上げられる。

 過料を引き下げて刑罰基準となる金額を引き上げるのは、これまでの経済成長による環境の変化を反映したものだ。

 また、外国為替取引規定改正案も施行令の改正と合わせて来月4日から公布・施行される。

 取引規定改正案は、海外送金時の取引当事者の証明書類提出義務と資本取引の事前申告免除基準を年間5万ドルから10万ドルに拡大する内容を柱とする。

 1999年の外国為替取引法制定当時に定められた限度額を経済規模に合わせて引き上げ、国民の日常的な外国為替取引の便宜を図る趣旨だ。

 政府はこのほか、大手証券会社による個人や企業向けの一般両替も認めることも決めた。 

 企業の外貨調達の利便性を高め、海外投資の負担を減らすため、大規模な外貨借入申告基準を年間3000万ドルから5000万ドルに引き上げ、海外直接投資の随時報告は廃止を推進する。