キャサリン皇太子妃が女王の国葬で身につけた「日本製真珠のネックレス」が話題に 英王室に受け継がれる日本との絆
4連の「ジャパニーズ・パール・チョーカー」を身に着けたキャサリン皇太子妃(写真・時事通信)
9月19日、英国のエリザベス女王の国葬が、首都ロンドンのウェストミンスター寺院で執りおこなわれた。その後、寺院から運び出された棺は、郊外のウィンザー城にある礼拝堂に埋葬された。
国葬の際、キャサリン皇太子妃が身に着けていたアクセサリーに注目が集まっている。それは、エリザベス女王が1975年に来日した際、日本政府より贈られた真珠を使ったネックレス。王室御用達の老舗宝石商・ガラードが制作した4連ネックレスで、「ジャパニーズ・パール・チョーカー」と呼ばれる。
このネックレスは、女王自身が1980年代から1990年代に定期的に身に着け、1982年には、ダイアナ元皇太子妃に貸し出された。キャサリン皇太子妃も、2017年の女王とフィリップ殿下の結婚70周年記念式典や、2021年の殿下の葬儀の際に着用している。
中央にダイヤモンドを配した留め具のある豪華なアクセサリーについて、Twitterでは《大事に使って頂き、キャサリン妃に受け継がれて良かった》《とってもゴージャスで素敵》と喜びの声が広がった。
エジプト出身のタレント・フィフィも次のようにつぶやいている。
《先程、かつてエリザベス2世に日本政府が贈った真珠で出来た首飾りをキャサリン妃が身につけ葬儀に参列した記事で、私が「日本の真珠は世界で人気」とコメントしたところ、本当?というリプが。本当です。学生の頃、海外の要人のアテンドのバイトをしていた際に、ミキモトに行きたがる方が多かったです》
女王が来日した当時を知る、皇室ジャーナリストの久能靖氏が語る。
「エリザベス女王ご自身、もともと真珠が大変お好きだったんです。それで昭和50(1975)年に来日された際、伊勢神宮を参拝されたあとに、ミキモトの真珠島においでになって、工程をご覧になりました。その際に、非常に興味深く観察されていました。そうした背景があって、日本政府も真珠を差し上げたのです。
女王は、やはりいろいろな装飾品をお持ちだと思うのですが、そのなかでもこのネックレスをよくお使いになっていました。本当に気に入られたのでしょう。
だからこそ、ダイアナ元皇太子妃や、キャサリン皇太子妃に貸し出されたのです。『大切にしてね』というお気持ちを込めてのことでしょう。キャサリン皇太子妃は、国葬で身に着けることで『このように使わせていただいています』と、女王の思いに応えたかったのだと思います。
日本の皇室でも、香淳皇后が現上皇后の美智子さまにティアラを譲られたりしたように、気に入られたものを代々にわたり、使うということはよくあります」
今回、キャサリン皇太子妃は、女王の思い出の品を身に着けて哀悼の意を示した。この真珠のネックレスが、日英友好の絆として長きにわたって英国王室で受け継がれ、身に着けられることは、日本人にとっても誇らしい。