安芸高田市の石丸市長が突如表明した「議員半減案」

10日、議会で採決されました。果たして結果は??

安芸高田市 石丸伸二市長

「居眠りをする 一般質問をしない。こんな議員はいらないという声を多く聞いている。

恥をしれ恥を!!という声も聞く。どうか恥だと思ってください。議会があるべきかたちではない」

多くの傍聴者が詰めかけた10日の市議会。

お目当ては市長が掲げた“議員半減案”です。

安芸高田市の石丸市長は先月24日、現在16の市議会の議員定数を8に半減する条例改正案を提出する考えを表明。

財政難を理由に議会が、副市長の定数を2から1に削減したことへの対応だとしています。

これに、議会はー

安芸高田市議会 宍戸邦夫議長

「副市長の定数が2から1になったから議会の16(定数)を半減するのは理解ができないですね」

(ほかの議員は)ちょっとびっくりしておられますね」

議会の反発が強まる中市長はネット番組に出演し自身の考えを訴えました。

安芸高田市 石丸伸二市長

「議員定数そのもので議会の機能不全がただせるとは思っていません今やろうとしているのは問題提起ですね」

迎えたきょうの議会。

岡森吉宏記者

「まもなく議員定数半減案が審議される安芸高田市議会 議場には緊張感が漂っています」

安芸高田市 石丸伸二市長

「すなわち 抜本的な財政健全化の必要性と市民の評価。議員定数を16人に据え置く必要性、正当性がないと判断にいたりました」

“定数半減案”が提出され、議員からは反対の声が相次ぎます。

反対・山本数博議員

「独自の政治再建論をもって安芸高田市を実験台に使われるのはとても迷惑な話」

反対・先川和幸議員

「まさに市民を議会を無視した暴挙と言わざるをえません」

一方、こんな意見もー

賛成・熊高昌三議員

「(議員半減は)議員と市民の覚悟を問う数字。8人が補い合って市民の意見の届く政治も不可能ではない」

そして採決の瞬間・・・

「否決されました」

賛成1人・反対14人で否決されました。

安芸高田市議会 宍戸邦夫議長

「議員定数と言うのは議会の根幹。重要な事項。よって議会制民主主義を考えながら慎重な対応をしなければならない」

安芸高田市 石丸伸二市長

「議会の中にロジックがないことを再認識した。副市長削減の時に言っていたのは何だったのか」

「このやり方が正しいとは思ってはおりません。それを引き受けてなお問題提起しなければ難しい」

傍聴した市民は…?

安芸高田市民

「(市長に)子どものけんかじゃないんだからと言いたい。色々議論をしてもいいけど、(議会と)何か接点を求める市政をやってほしい」

安芸高田市民

「(市政に)注目を集めるという意味では意味があった。議員定数削減・報酬についてはこれから絶対に必要な議論だと思う」

公募の副市長案否決や“議員半減案”などで議会と溝を深める石丸市長。

その手法に地域行政学をテーマに研究する専門家は・・・

明治大学 地域行政学 牛山 久仁彦教授

「市長の今回の提案は、市民の皆さんが議会や市政に目を向ける契機になった」

「もう少し根拠をしっかり示したり、議会としっかり議論をした上で、こういった提案がされるべきだと思うので今回の否決はやむを得ない」