掃除機や空気清浄機の開発で知られるダイソンが、ひそかに開発中の「家庭用ロボット」のプロトタイプを公表し、ロボット工学の分野を野心的に推し進めていることを明らかにしました。

Dyson gives tantalizing glimpse of secret robot prototypes which appear to carry out household chores, as it hunts for the world’s brightest robotics engineers

https://www.dyson.com/newsroom/news/corporate/Robotics

ダイソンは2022年5月23日から開催されたロボット工学とオートメーションに関する国際会議(ICRA)への参加に合わせ、およそ3分のロボットに関する動画を公開しました。動画にはダイソンのチーフエンジニアであるジェイク・ダイソン氏がダイソンの工場を案内する様子が収められています。

Dyson gives glimpse of secret robot prototypes which appear to carry out household chores - YouTube

この人がジェイク・ダイソン氏。ダイソンの創業者であるジェームズ・ダイソン氏の息子で、同社のチーフエンジニアです。ダイソン氏の後方にある建物はイギリスのハラビントンにあるダイソンの開発拠点、ハンガー86です。



この場所にダイソンの専門家が集い、ロボットの開発に力を入れているとのこと。



「アームルーム」と呼ばれる一室では、洗剤や食器、ぬいぐるみなどを「つかむ」ロボットのプロトタイプや……



周囲の状況をスキャンできるアームロボットなどが開発されている様子。



現段階では見せられないような技術もあるようです。



これは物体をなめ回すように動くロボットで……



物体の3Dスキャンを行えるものだとのこと。ダイソン氏は「これでソファの裏からポテトチップスが見つかるようなことはなくなります」と説明。



また、センサーやカメラ、熱画像を介して環境をマッピングするようなロボットの「頭脳」の開発にも取り組んでいるとのこと。



ダイソン氏は「ロボット工学には未来があり、人々の日常生活を改善します。私たちはロボット工学のために過去10年間インペリアル・カレッジ・ロンドンを後援してきました。ハラビントンとロンドン、インペリアル・カレッジ・ロンドンに加え、シンガポールにも拠点を開発し、ロボット工学の分野に力を入れていきます。そのためには人手が必要なため、ロボット工学のエンジニア700人を求めています」と話しました。