海の分野はがっつり噛んだぞ!

プロトタイプ開発から運航まで協業

「電気を運ぶ船」の実現を目指すベンチャーに、強力なパートナーです。株式会社パワーエックス(PowerX、東京都港区)は2022年1月31日(月)、海運大手の日本郵船と協業に関する覚書を締結したと発表しました。


Power ARK コンセンプト船のイメージ(画像:Power X)。

 パワーエックスは2021年に日本で設立したベンチャー企業で、洋上風力などによる電力を、海底ケーブルで送電する代わりに、コンテナ型の蓄電池に電気を貯めて需要地まで船で運ぶことを計画中。これにより「自然エネルギーの爆発的普及」を目指すとしています。

 今回、日本郵船と以下の分野で協業するとのこと。

●船舶用蓄電池関連
・船舶用蓄電池のプロトタイプ開発プロジェクト
・船舶用蓄電池の試験導入・普及促進プロジェクト

●電気運搬船・電気推進船関連
・電気運搬船のプロトタイプ開発プロジェクト
・電気推進船のプロトタイプ開発プロジェクト
・船舶電気化のプロトタイプ開発プロジェクト
・電気運搬船及び電気推進船の試験運航・普及促進プロジェクト

 パワーエックスが描く蓄電・送電のためのアイディアと事業推進力に加え、日本郵船の海運業界におけるグローバルな知見や技術など、両社の強みを活かしながら船舶用電池の開発、電気運搬船舶「Power ARK」ならびに電気推進船の試験運航に向け実証試験を進めていくといいます。

 パワーエックスは「Power ARK」のプロトタイプ船について、2025年末までに実現を目指すとしており、12月には今治造船と資本業務提携を締結し、共同開発する旨を発表していました。プロトタイプ船の運行は2025年末までの実現が目指されています。