NASA GSFC/CIL/Adriana Manrique Gutierrez
NASA GSFC/CIL/Adriana Manrique Gutierrez

NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は1月8日「史上最も複雑な展開作業」に成功し、無事に主鏡の展開を完了ししました。

次世代宇宙望遠鏡の次の作業では、1月11日から10〜12日ほどかけて、18枚ある主鏡のセグメントを調整します。さらにすべてが1枚の鏡として機能するように細かくアライメント調整してゆくのには約3か月の期間を要し、最初の試験的な画像取得となる「First Light」は、4月24日ごろになるとされます。

なお、その間にもJWSTは地球から約150万kmの位置、ラグランジュ点2(L2)に向かって移動する予定であり、3度目となる軌道修正のための燃焼がおこなわれます。L2では太陽と地球がJWSTから見て同じ方向にあるため、JWSTは太陽・地球に背を向けて常に深宇宙側を観測できます。そしてそれは太陽光の干渉を受けない赤外線観測を可能とし、ハッブル望遠鏡やその他の装置ではできない、そして遠く離れた場所から届く、ごく初期の宇宙の光の観測することを可能にします。

望遠鏡からの最初の画像がわれわれの元に届くのは夏頃になる見込みですが、観測における意味ある発見にはまだしばらくの時間が必要になるはずです。とはいえ、NASAはJWSTが備える4つの科学装置の能力を示すため「驚異的な画像」を試運転後に取得するつもりだとのこと。それは大マゼラン雲や特定の星で、光の濃淡表現や画像のシャープネスをわかりやすく示すものになるとNASAは述べていました。

Source:NASA

via:Space.com