iPhoneに搭載されているLightningコネクタはAppleが開発した独自の規格であり、その他のスマートフォンやタブレットで広く使われているUSB Type-C対応の充電器やケーブルを接続することができません。そんな中、EUの政策執行機関である欧州委員会(EC)が「一般的な充電器が使用できるようメーカーに強制する法案」を提出すると報じられており、Appleに対するLightning廃止の圧力が強まっています。

Brussels wants Apple to change iPhone charging system by 2024 - POLITICO

https://www.politico.eu/article/brussels-wants-apple-to-fall-in-line-with-common-charging-solution-by-2024/

EU plans to legislate for common phone charger despite Apple grumbles | Reuters

https://www.reuters.com/technology/eu-plans-legislate-common-phone-charger-despite-apple-grumbles-2021-09-21/

iPhoneがなかなかLightningを廃止してUSB Type-Cに対応しないことに不満を持つ人は多く、「新型iPhoneがLightningを廃止するのかどうか」という点は、毎年のように注目の的となっています。なお、記事作成時点での最新機種であるiPhone 13シリーズには、依然としてLightningコネクタが搭載されています。

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Lightningを採用し続けるAppleに対しては批判の声も強く、EUは2020年1月に「すべての携帯電話に共通する充電器を導入するための法案を審議中」と発表しました。これに対してAppleは、既に10億台以上のLightning搭載端末が出荷されており、充電器などのアクセサリーを含むエコシステムがLightningに対応していると指摘。そのため、Lightning廃止によってユーザーが混乱して大量の電子廃棄物が発生する他、充電器の標準化は技術革新を阻害するとも主張しています。

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海外メディアのPOLITICOは2021年9月20日(日)、「この件に密接に関与しているECの関係者によると、ECは9月23日(木)に、電子機器用の一般的な充電器を使用するようメーカーに強制する立法案を提出する予定だとのことです」と報じました。

新たな法案では、全てのメーカーが充電ポートにUSB Type-Cを使用し、急速充電用のソフトウェアプロトコルを複数デバイスやブランド間で相互運用できるようにする必要があるとのこと。法案はタブレット・ヘッドホン・カメラ・スピーカーにも適用されますが、電子書籍リーダーやワイヤレス充電器には適用されないそうです。

ほとんどのAndroid端末は既にUSB Type-Cに対応しているため、法案の主なターゲットとなるのはAppleです。ECは2022年に法案を採択することを目指していますが、EU加盟国が国内法を設けるのに1年の猶予が与えられ、さらにメーカーが実装するためにもう1年の猶予があるとのことで、Lightning廃止は2024年の半ばまでに導入されるはずだとみられています。