EURO2020の「残念すぎたワーストイレブン」

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7月11日に決勝戦が行われたEURO2020。イングランドをPK戦の末に撃破したイタリア代表が欧州の頂点に立った。

今回は『Sportskeeda』から「EURO2020の残念ワーストイレブン」をご紹介する。

GK:ヴォイツェフ・シュチェスニ

代表:ポーランド

ポーランドは今回も「予選番長」だった。グループEの最下位に沈み、まるで大会から忘れられたようになってしまった。

ユヴェントスの守護神であるシュチェスニも3試合で6失点を喫し、そして欧州選手権の歴史上唯一となる「オウンゴールを決めたゴールキーパー」となってしまった。

右SB:バンジャマン・パヴァール

代表:フランス

ロシアで開催された2018年のワールドカップで大活躍を見せたバンジャマン・パヴァール。アルゼンチン戦でのとんでもないボレーシュートは大会のハイライトになった。

しかしEURO2020ではフランスのチーム全体が低調で、パヴァールも全くのノーインパクトだった。3年前には1試合3.7回のクリアを記録したが、今回は1.3回である。

CB:ルーベン・ディアス

代表:ポルトガル

プレミアリーグで壮大なデビューを果たし、FWA年間最優秀選手賞とプレミアリーグ年間最優秀選手賞の個人賞二冠に輝いたルーベン・ディアス。EURO2020でも大きな期待が寄せられた。

しかし38歳のペペと組んだ今回のEURO2020では、全体を通して特徴のないプレーだった。とくに空中戦では46%しか勝利することができず、ドイツ戦ではオウンゴールも。彼にとっては忘れたい大会になったはずだ。

CB:チャーラル・ソユンジュ

代表:トルコ

トルコは今回のEURO2020でかなり残念な戦いを見せてしまった。例年よりも面白いスタメンが揃ったと評価されながら、その誇大宣伝に応えられるようなプレーが全くなかった。

その理由の大部分は、貧弱な守備だった。この大会でトルコほど失点を重ねたチームは北マケドニア共和国くらい。最終ラインの中心となったチャーラル・ソユンジュは、タックルの成功率が40%、パスカットは1度も成功せず。プレミアリーグでの活躍を忘れたようなプレーだった。

左SB:エズジャン・アリオスキ

代表:北マケドニア

EURO2020の北マケドニアがそれほど期待されていなかったことは間違いないが、その中で活躍を期待される数人のスターがいた。その一人がリーズでプレーするエズジャン・アリオスキだ。

29歳のレフトバックはチームに幅を提供することが期待されていたが、ほとんどそのレベルの高さを証明することができなかった。ウクライナ戦ではゴールを決めたものの、PKのリバウンドを押し込んでのものである。空中戦の勝率もわずか25%だった。

CMF:マールテン・デ・ルーン

代表:オランダ

セリエAで旋風を巻き起こしているアタランタの中盤でプレーしているオランダ代表選手は、このEURO2020でフレンキー・デ・ヨングやジョルジニオ・ワイナルドゥムをサポートする重要な役割を与えられた。

しかしアタランタでのプレーほど効果的なものは見せられなかった。大会全体を通してタックルを成功させたのは1回だけで、危険なエリアを封鎖することができていなかった。さらに1試合あたり12回のパスを失敗し、攻撃面でも活躍できず。

CMF:アレクサンドル・ゴロヴィン

代表:ロシア

ロシアは2018年に自国開催のワールドカップで素晴らしいプレーを見せ、スペインを撃破してセミファイナルまでたどり着いた。その中心となっていたのが若きアタッカーのゴロヴィンであった。

ただこのEURO2020でのゴロヴィンは、ロシアを鼓舞するような選手ではなかった。グループステージで最下位に沈み、ベルギーとデンマークに完敗した。リーグアンでは試合ごとに3回のキーパスを成功させているが、今大会ではその3分の1に過ぎなかった。

CMF:ブルーノ・フェルナンデス

代表:ポルトガル

昨季のマンチェスター・ユナイテッドで4500分以上出場した軍曹ブルーノ・フェルナンデス。大会前のイスラエル戦では活躍したため、今回は彼の能力が遺憾なく発揮されるのではないかと思われた。

しかし大会では彼よりもレナト・サンシェズを起用したほうが遥かにバランスが取れているように見えた。ユナイテッドで見せているブルーノ・フェルナンデスはどこへ行ってしまったのか…。

左WG:キリアン・エムバペ

代表:フランス

EURO2020が始まる前は、まさかキリアン・エムバペがこのリストに入るとは誰も思わなかった。大会におけるフランスで最も悪い選手ではなかったが、最も期待はずれな選手であった。

彼のリンクアッププレーは時々素晴らしいものがあったが、ワールドクラスのスピードや動きの質、そしてスキルでディフェンダーを置き去りにする能力は、十分に眼にすることはできなかった。

右WG:ハカン・チャルハノール

代表:トルコ

EURO2020で最も失望したチームはトルコであることに間違いはない。クラブレベルでは優れたパフォーマンスを見せていた選手たちが、まるでそれを感じさせないプレーに終始。ダークホースだと目された評価を裏切った。

そのうちの一人がハカン・チャルハノールだ。ミランでキャリアを復活させた彼は、セリエAで1試合あたり3.5回のチャンスを作っていたが、EURO2020では2.3回。全くワールドクラスではなかった。

FW:セルジュ・ニャブリ

代表:ドイツ

今回のトーナメントでは生粋のストライカ―不在で臨んだドイツ。その理由は代表22試合で16ゴールを決めてきたニャブリがいるという安心感からだったが、バイエルンで見せたような輝きは消え失せた。

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彼は1試合あたり1.4本しかシュートを打てず、マッツ・フメルスよりもゴールを狙えなかった。キーパスは平均0.4回、ボール奪取は1度もなかった。とはいえ、ミロスラフ・クローゼ引退以降ずっと抱えている「ストライカー不足」という問題を彼で解決しようと思うことが間違っている。