築30年以上の一軒家に3人で暮らしている音楽家の良原リエさん。賃貸ですが、壁にも扉にも色を取り入れた、明るい台所に仕上げました。そんなテンションの上がる台所の工夫を見せてもらいました。

赤・青・黄を中心に色をプラス。賃貸でも楽しい台所はつくれる




カラフルで楽しい台所。親子でも料理もします

台所の扉をあけると、まず目に入るのは、きれいな黄色の壁。シンク回りは青で彩られ、そこで料理をする良原さんは、じつに楽しそうに動き回ります。

「仕事でヨーロッパに行く機会があったのですが、自宅に帰ったときに、わくわくしなくて…。ヨーロッパは、ビビッドな色使いが多いので、日本の家が暗く見えてしまったんですね。楽しい家に帰ってきた! と思えるよう、赤・青・黄を中心に、色を取り入れました」

友人を呼んで料理をふるまうことも多いという良原さん。

「台所は、友人と会い、子どもと料理をし、家族で話し、仕事をする場所。長く過ごすから、楽しい空間にしたいと思っています」

気持ちが明るくなり、人との距離も縮める。カラフルな台所は、料理を生み出す以上に、大切な役目を果たしているのです。

●引き出しに色紙を敷く


食器を収納している引き出しの底面にも、抜かりなく色が! 息子が使った残りの色紙を敷いただけ。手軽にできるし、楽しい気持ちになれます。

●お皿は色皿を使う


取り皿も、色を取り入れて楽しく。波佐見(はさみ)焼が多いそう。
「家族に丁寧に扱ってほしいものには『たいせつなおさら』とラベリングしています(笑)」

●粉類は赤い缶に


コーヒーセットや布、せいろなどを置いた棚の横には、赤い缶を。


中身は、小麦粉や片栗粉などの粉類。フタつきなので、湿気対策にもなります。

●古いドアをゴミステーションに


以前住んでいた家のドアを、有効活用。フックをつけて、細かいゴミを分類しています。賃貸なので壁に穴をあけられませんが、これなら大丈夫!

●天気のいい日は外ごはん


窓をあければ、台所とひとつながりになっているテラスでお昼ごはん。花が好きだという息子さんも庭を見ながら食べると喜んでくれるそう。


お昼はのり巻き。のりにご飯をのせ、オリーブオイルとしょうゆをたらして巻いただけのお手軽レシピ。コクがあっておいしい。

<撮影/砂原文 文・編集/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【良原リエさん】


ギタリストの夫、長男(6歳)の3人暮らし。音楽家として映画やテレビの音楽制作に関わるほか、リメイク作家としても活動。近著に『まいにちの子そだてべんとう
』(アノニマ・スタジオ刊)