唐沢寿明 実家売却していた…山口智子と始めた25年目の終活

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東京都内の下町にある商店街のほど近くに、“唐沢寿明の実家”は立っていた。唐沢家の知人は言う。

「唐沢さんが’06年にお母さんのために建ててあげた一戸建てです。でもお母さんが住めたのは2年もなかったと思います。’08年に肝臓がんで亡くなってしまったので……。唐沢さんもすぐに処分するのはしのびなかったのか、10年以上も人に貸したりしていました。しかしこの3月についに売却したのです」

3月末から唐沢寿明(56)はNHK連続テレビ小説『エール』に出演中。彼にとっては3度目の朝ドラ挑戦となる。

「主人公・古山裕一の父・三郎を演じています。三郎は楽観的な性格ながら、息子のこととなると真剣な表情を見せるところが印象的ですね」(テレビ局関係者)

妻・山口智子(55)との結婚25年目、そして朝ドラスタート直前に“母の家”を売却していたという唐沢。実は、山口も昨年に“養母の家”を売却したばかりだった。

「山口が6歳のころに両親は離婚しました。山口は父親側に引き取られ、祖母・禮子さんに育てられました。栃木県の老舗旅館の女将だった禮子さんは、孫の山口が20歳になったとき、ゆくゆくは旅館の後継ぎにするために養子にしています。しかし山口は家業を継ぐことには反発し、女優となり成功をおさめたのです。祖母の敷いたレールの上は歩まなかったものの、山口は自分を育ててくれた禮子さんのことは深く愛していました。旅館は倒産してしまいましたが、山口が実家を買い取っていたため、禮子さんはそこに暮らし続けることができたのです。仕事の合間を見つけて、山口も実家に顔を出していたそうです」(ベテランの芸能ライター)

祖母にして養母の禮子さんが亡くなったのは’16年。山口が禮子さんとの思い出が詰まった家を売却したのは、逝去から3年後のことだった。

「山口さんと唐沢さんが、相次いで実家を整理したのは、いわゆる“終活”の一環だと聞いています」(前出・唐沢家の知人)

唐沢・山口夫妻は、50代を迎えるころから終活を始めていたのだ。’14年に出演したトーク番組『ボクらの時代』(フジテレビ系)で、当時51歳だった唐沢はこう語っていた。

「若いころは健康だし、死をあんまり身近に感じてこなかったじゃない? でも夫婦でそういうことを話したりするようになったね。お互いにどっちかがどうなっちゃったらどうしようとか。おれ、(妻の山口に)遺言書かされているから」

バラエティ番組では夫婦で手をつないでベッドで寝ていることを明かし、話題になったこともある唐沢・山口夫妻。前出の唐沢家の知人は言う。

「『自分に何かあったとき、相手はどうなるだろう』と、お互いがお互いを心配しているからなのでしょうね。子供をつくらなかったこともあって、相手を思いやる気持ちがより強くなっているのかもしれませんが……」

なんと夫婦2人の終活会議は遺言書作成や、実家の整理ばかりではなく、“墓問題”にまで及んでいる。

「’19年に出演した『ぐるナイ』(日本テレビ系)で、唐沢は山口といっしょに“お墓とか”の話をしていることを明かしています。唐沢さんは、夫婦いっしょにお墓へ入るつもりでいたそうですが、山口から『(私が死んだら)海に散骨してほしい』と、言われてしまい愕然としたそうです」(テレビ局関係者)

唐沢の証言だけ聞くと、山口のほうが、夫婦関係にややさめているような印象を受ける。だが山口を知る脚本家は次のように語る。

「山口さんがいつもあんまり明るいもので、『どうすれば、そんなにハッピーな気持ちになれるんですか?』と、聞いたことがあるんです。すると彼女は、『(ハッピーな気持ちは)唐沢さんが作ってくれるから』と、言ったのです。『私が落ち込んでいるときは、彼が外国人みたいな気の利いたジョークを言ってくれたりして、それで気持ちが楽になるの』と……」

また別の機会には“夫婦の老後”について、山口はこの脚本家にこう語っていたという。

「ずっと甘えよう、頼ろうとかじゃなくて、(唐沢を)愛しているからこそ、(老後も)あの人には迷惑かけたくない。私も自分のことは自分でやるし、彼もそう思っていると思うの」

やはり夫婦の早めの終活の陰には“愛しているからこそ、相手に迷惑をかけないようにしたい”という思いやりがあったのだ。

「女性自身」2020年4月28日号 掲載