ESSEが貯めている読者にアンケートをとったところ、「確実にお金を貯める方法」として注目が高かったのが、“ポイ活”と“先取り貯蓄”でした。
どちらも自然と貯まる仕組みなところが共通していますが、効率よく貯めるためには、やはりコツが必要。

貯めている読者とお金のプロに、その方法を教えてもらいました。

ポイ活は情報に惑わされずに、よく使うところのものだけを集める




賢い人はポイ活で貯めています(写真はイメージです)

●楽天カードでポイントを貯めふるさと納税に活用

Kさん(京都府・37歳)のケース<年間貯蓄額/100万円 家族構成/夫(38歳)、長女(6歳)、二女(4歳)>
以前は何枚もポイントカードを持って、どれも半端にしか貯まらず失敗。今は楽天カードに絞って、光熱費や夫の仕事の経費を払い、アンケートなどにも答えてコツコツポイントを貯め、楽天のふるさと納税に活用しています。

●Tポイントに集約し、ヤフーショッピングで買い物

Sさん(千葉県・40歳)のケース<年間貯蓄額/110万円 家族構成/夫(37歳)、長女(7歳)、長男(4歳)>
近所のスーパーがTポイントなので、ネット通販もTポイントが貯まるヤフーに、アンケートサイトで貯まるポイントもTポイントに集約。貯まったポイントを使い、ヤフーで好きなものを買うのが楽しみ。やりくりの励みに。

<消費経済ジャーナリスト・松崎のり子さんの解説>

クレジットカードなどのポイントを積極的に集めて使う「ポイ活」は、今や定番のやりくりテク。
「効率よくポイントを貯めるには、種類を絞るのが基本です。自分がよく利用するスーパーやネット通販のポイント、マイレージが目的ならよく使う航空会社と提携しているポイントなど、目的に合わせて選択しましょう」

ただし、ポイントはあくまでもおまけ。
「必要なものを買ってもらうのは◎ですが、ポイント目的に買いすぎるのは本末転倒。注意を」

先取り貯蓄でお金が入ったと同時に予算分け&貯蓄!



●給料用口座に貯蓄を先取りし、袋分けで使途不明金もゼロに

Yさん(東京都・31歳)のケース<年間貯蓄額/100万円 家族構成/夫(30歳)、長女(5歳)、二女(3歳)>
通帳は給料振込用のほかに、住宅ローン、保険料や通信費などの固定費、幼稚園と習い事などの教育費と4つに分類。給料日にそれぞれの口座にお金を移す際に、給料振込用口座に貯蓄分をキープ。残った額を生活費として食費、日用品、ガソリン代は3つに袋分けし、そのお金で生活するようにすると、使途不明金がゼロに。順調に貯めています。

<ファイナンシャルプランナー・前野彩さんの解説>

「お金を貯めたいなら、“善は急げ”。給料が出たら、貯蓄の目的別に先取りで貯めるのがコツ。残ったお金も予算を決めて引き出しましょう。放っておいても、貯蓄が貯まっていきます」

実際、貯めた人の家計管理はとてもシンプル。毎月、お金を引き出すのは1回だけで、財形貯蓄や積立定期で給料が出たら自動的に貯まる仕組みをつくっています。

「先に貯めてしまえば、残ったお金はなにに使ってもよく、ストレスが貯まらないのもメリットです」

特別なことをしなくても、自然にお金が貯まっていく。そんな理想的な貯蓄術は、絶対試してみるべき!
達人のアイデアを参考に、仕組みづくりから検討してみてください。

<取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【松崎のり子さん】


消費経済ジャーナリスト。生活情報誌の編集として20年以上にわたってマネー記事を担当。貯蓄成功のカギは、貯め方よりお金の使い方と説く。著書に『定年後でもちゃっかり増えるお金術
』(講談社刊)など

【前野彩さん】

ファイナンシャルプランナー。お金に関する知識不足を痛感し、養護教諭からFPに転身。専門用語を使わない、わかりやすいアドバイスが好評。著書に『本気で家計を変えたいあなたへ
』(日本経済新聞出版社刊)など