アメリカの男子の間では、「ナーフガン」という、当たっても痛くないオモチャの銃が流行中。家でも使えるので、コロナウイルス対策で家で過ごすときにも大活躍だそうです。

アメリカ・シアトルに住んで十数年のライター・Norikoさんに、レポートしてもらいました。


全米で流行中の「ナーフガン」って?

銃社会アメリカならでのトレンド?痛くない銃「ナーフガン」



幼稚園や小学生の男子がオモチャの銃で撃ち合う光景は、今も昔も変わりません。でも、BBガンのように実際に弾が出るタイプだと、オモチャとはいえ痛いし、トラブルにもなりかねませんよね。

昨今のアメリカで人気となっている「ナーフガン」と呼ばれるオモチャは、同じくオモチャの銃ではありますが、見た目もカラフルなブラスターのスタイルで、スポンジでできている弾を発射します。だから、当たっても痛くない! しかも、弾のサイズが数センチと大きめなので、すぐに見つかり、拾うのも装着するのも大した手間にはなりません。つまり、小さな子どもでも簡単に遊べるというわけです。

●クリスマスプレゼントにしたら大喜び

わが息子もご多分に漏れず、ナーフガンが大好き。クリスマスプレゼントに買ってあげて以来、大事な宝物です。ナーフガンはいろんな種類が販売されていて、マニア向けの巨大なものや、「フォートナイト」「Helo」といった人気ゲームとのコラボ商品などもあるのですが、多くは1000円くらいと手頃な価格帯。うちは大型スーパーマーケットで「1個買えばもう1個無料」のセール品を購入しました。

複数あると、もっていないお友だちとも遊べますし、兄弟、パパまたはママも一緒に参戦できるのでおすすめです。弾は別売で追加購入もOK。人数分のナーフガンをそろえて、お泊り誕生会のアクティビティにしていたお友達もいました。
エネルギーがあり余っている子どもたちのことですから、ナーフガンを手にずっと元気に走り回っていたことでしょうね。

●ひとりナーフガンの楽しみ方

複数で遊ぶのがいちばん楽しいとは思いますが、家の中でひとり時間をもて余してしまうときにも、息子はナーフガンでよく遊んでいます。壁や天井などに向けて撃ちまくっていますが、弾はスポンジなので、万が一家具や家電に当たったとしても傷つきません。


ある日、100均の消しゴムセットを買ってあげたところ、ナーフガン向けのお手製の的として、いつの間にか消しゴムをリメイクしていました。


そして、ダーツのようにして、ナーフガンで遊び始めた息子。また、消しゴムを積んだところにナーフガンの弾を当て、崩しては喜んでいました。


その光景を見て、懐かしい日本の縁日や遊園地のアトラクションでおなじみの「射的」を思い出しました。消しゴムに限らず、あき箱を並べたり、点数を記した的を並べて合計得点を競ったりと、アイデア次第でさまざまな的をつくって遊べそうですね。

●ほかにもある!痛くないサバイバルゲーム


アメリカでは「レーザータグ」遊びも人気があります。弾は出ず、レーザー式なので当たっても全然痛くありませんし、無制限に撃てます。ただし、相手のレーザーが自分のセンサーに命中すると、被弾とカウントされ、決まった被弾数を超えると負けです。

タグとは、鬼ごっこという意味。レーザーに当たらないように逃げまわるなかで、相手を追いかけてセンサーを狙う必要もあります。障害物を利用するなど、戦略的に行動するのがカギ。大人が遊んでも、なかなか楽しめます。レーザータグ専用の遊戯施設が全米各地にあり、子どもから大人まで、非日常のサバイバルゲームを楽しんでいます。


レーザータグができるオモチャは、それが家や近所で手軽に楽しめるようになる優れもの。私もお友達親子と一緒に試してみましたが、子どもたちのスピードにはかなわず、かなり苦戦。追いかけるのはあきらめ、木の陰に隠れての持久戦となりました。
ふたりから遊べますが、大勢ならもっとおもしろくなります。チームに分かれて対戦するのもいいですね。

どんどん進化するオモチャに、隔世の感がありますが、昔ながらの水鉄砲遊びと原理は変わりません。機会があれば、ぜひ遊んでみてくださいね。

【Norikoさん】

アメリカ・シアトル在住で現地の日系タウン誌編集長。フリーランス・エディター/ライターとしても、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『アメリカ西海岸ママ〜日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産〜
』(海外書き人クラブ)、共著書に『ビックリ!! 世界の小学生
』(角川つばさ文庫)。