Google、Daydream Viewの販売を終了。今後はARへシフト
GoogleはMade by Googleイベントにおいて、Pixel 4やPixelbook Go、Nest Miniなど多くの製品を発表した一方で、VRヘッドセットDaydream Viewの販売を静かに終了しました。販売は終了しても、Daydreamアプリやストアを含めたサポートは継続するとしています。

Daydream Viewは、初代Pixelが発表された2016年のMade by Googleで登場した、スマートフォンを収めて使うVRヘッドセット。Android向けのVRプラットフォームDaydream向けに最適化されており、それまで主流だった段ボール製ゴーグル「Cardboard」とは違い、簡易ながらもコントローラーを備えるのが特徴でした。

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しかし、Googleが思っていたほどDaydream Viewの利用は伸びなかったとのこと。VRの使用中はスマートフォンを利用できないことが、明確な制約になってしまっていたと分析しています。

このため、GoogleはDaydreamのサポートを徐々に縮小しており、Pixel 3aでも非対応に。Pixel 4もDaydreamはサポートしていません。また、3月にはVRシネマ制作スタジオのSpotlight Storiesを閉鎖、6月にはVRコンテンツの作成サービスであるJumpを終了するなど、VRからも距離を取るようになっていました。

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各メディアに送った声明によると、現在はGoogleレンズやGoogleマップのARナビゲーションなど、ARに多額の投資を行っているとのことです。

GoogleがVRからARへのシフトを明確にしたことで、スマートフォンでのVR体験はひとまず終焉を迎えることになりそうです。今後は、VRはより本格的なOculusやViveなどの専用ヘッドセットを利用し、ARは手軽に利用できるスマートフォンで......といった住み分けになっていくのかもしれません。