(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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森保一監督はトリニダード・トバゴ戦とエルサルバドル戦で、GKとDFラインの先発を変更しなかった。9月にスタートするワールドカップ予選を前に、守備陣はほぼ固まりつつあると言えるだろう。

エルサルバドル戦では59分まで3バック、それ以降は4バックとシステムを変更して戦った。両システムともに守備の一角として不動の位置を確保している冨安健洋は、3バックと4バックの違いをどう捉えているのか。

「(試合の途中で)3バックから4バックに変わって、攻撃ではパスコースが増えた感じがありました。ただ、3バックには3バックのいいところもあって、今日は通せなかったけど原口元気さんへのサイドチェンジだったし、あのパスの質が上がってくれば局面を変えられると思います」

「3バックのいいところはサイドチェンジを狙えること、4バックのときは中盤の(味方選手の)人数が増えるので、パスコースが増えます。そこはフォーメーションに応じてみるところを変えていく必要があるのかと思いました」

トリニダード・トバゴ戦に比べるとエルサルバドル戦は3バックの動きがスムーズだった。もちろん相手の力の差はあるにしても改善は進んでいるように見える。

だが冨安は首をかしげた。「手応えは……。まぁ勝てましたし、結果が着いてきてるのでよかったと思いますけど、まだわからないというか、映像を見てまだ良くできるところもあると思います」と判断を下しかねていた。

改善できた要因は、「今日の相手でいえば、前半少し経ってから、相手のFWの脇というか、外というより内側でパスを受けたほうがいいと思って、中でボールを受ける回数を増やしたのがよかったと思います」と、相手に起因するという答えが返ってくる。選手にはまだ迷いがあることが間違いないだろう。

それでも冨安は戦い方のバリエーションを増やすことに賛成している。

「(この2試合で)3バックをある程度の時間、実戦で試すことができたのは今後につながると思います。また3バックにしても4バックにしても、ベースは変わらないというか、戦うところは変わらないので、そこを持ちつつ、3バックや4バックのいいところを伸ばしていければいいかと思います」

日本にとって幸いなのは、どちらのシステムでも冨安が安定していることだろう。これならば森保監督も安心してテストを続けられるはずだ。

【テキスト:森雅史/日本蹴球合同会社、撮影:佐野美樹/PICSPORT】

▼ 畠中槙之輔

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)



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