CBS MarketWatchによると、13日の米株式市場は、米労働省が同日発表した12月の卸売物価指数(PPI)で、価格変動の大きい食品・エネルギーを除くコア指数が、市場予想を下回る前月比0.1％の上昇に留まり、インフレの抑制が示されたことに加え、米商務省が同日発表した12月の米小売売上高（季節調整済み）が前月比0.7％増となり、市場予想を下回ったが、堅調な伸びを示したことから、景気拡大感が高まって買いが先行した。しかし、一部優良企業で業績の悪化が警告されたことから売りが優勢となり、相場は下げに転じた。

　　ダウ平均株価指数は、前日比2.49ドル安の1万0959.87ドルと続落。また、ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は0.35ポイント高の2317.04、S&P500株価指数も1.55ポイント（0.1％）高の1287.61とそれぞれ反発して引けた。週間では、ダウは変わらず、ナスダックは同0.5％高、S&Pは同0.2％安だった。

　　個別銘柄では、米プリンター・コンピューター大手ヒューレット・パッカード（HP）は、米投資大手のゴールドマン・サックスが、同社の投資判断を「インライン」から「アウトパフォーム」に引き上げたことを受け、前日比2.8％高の31.90ドルで引けた。一方、米コンピューター大手のIBMは、米SEC（証券取引委員会）が12日、ストックオプション費用を過大に見積もった疑いがあるとして、正式に調査を開始したと発表したことから、同0.5％安の83.17ドルで引けた。

　　自動車世界最大手の米GM（ゼネラル・モーターズ）は、2006年に業績が改善すると発表したものの、いくつかの不安定要因があるとして具体的な業績見通しを示さなかったことから、同2.8％安の20.37ドルで引けた。また、米複合企業のタイコ・インターナショナルは、同社を3分割する計画を発表し、今期と2006年の業績見通しを下方修正したことを受け、同10.5％安の27.12ドルで引けている。米通信機器大手のルーセント・テクノロジーズも、2006年の業績見通しを下方修正したことから、同2.2％安の2.65ドルで引けた。【了】