パラパラチャーハンを作るポイントは「冷たいフライパン」だった!
お店で食べるチャーハンは、ご飯の粒がパラパラ。だけど、家で作るとべちゃべちゃになってしまう。そんな経験をしたことがある人は多いのではないだろうか。
その主な原因として挙げられるのが「火力」。中華料理店のコンロと家庭用コンロでは、火力が大きく違う。かなりの強火で手早く炒めるから、ご飯がパラパラになるのだ。そう言われている。
しかし、実は家庭でもパラパラのチャーハンはできるようなのだ。
冷たいフライパンであらゆる料理が作れる
その調理方法は『フライパンに材料を入れてから火にかけるだけ!レシピ』(武蔵裕子・著/学研プラス・刊)に載っている。
通常、フライパンで料理をする場合は「あらかじめフライパンを熱してから」が基本とされている。僕も、フライパンで何か焼いたり炒めたりするときは、フライパンに油を入れて、ある程度熱してから材料を入れている。
しかし、この本ではフライパンを熱する前に材料を入れて、調理をスタートするのが基本となっている。
最近のフライパンはテフロン加工などが施された、昔の鉄とは違う構造です。「先に熱する、煮立てる、(揚げるのに)温度を上げるという必要はないのでは?」と思い立ち、フライパンに材料を入れてから火にかけることを、今度は習慣にしてみました。
(『フライパンに材料を入れてから火にかけるだけ!レシピ』より引用)
この本では、焼く、炒める、蒸す、煮るといった料理を、フライパンがつめたい状態から始める。そのため、焦げ付きやパサつき、油はねといったこともなくなるだけでなく、切った材料をそのままフライパンに並べて調理を始められるので、洗い物も少なくなるというメリットが生まれるようだ。
冷たいフライパンによるパラパラチャーハンレシピ
さて、今回のテーマのパラパラチャーハンだが、作り方は至って簡単だ。下準備として、卵を容器に割り入れて溶き、サラダ油を加えて混ぜる。長ネギ、ハム、その他具材は食べやすい大きさに切っておく。
そして、冷たいフライパンに溶いた卵を入れて広げ、そこに温かいご飯と具材を入れ、よくかき混ぜる。その後着火。強めの中火にかけ、ほぐすようにしながら1分ほど炒め、さらに火を強めて1分ほど炒める。あとは塩コショウで味を調えて完成だ。
拍子抜けするほど簡単ではないか。これでパラパラチャーハンができるのだから、冷たいフライパン恐るべしである。
フライパンが冷たく、米粒に卵がからまってから加熱できるので、卵だけ先に火が通って固まる失敗もありません。
(『フライパンに材料を入れてから火にかけるだけ!レシピ』より引用)
もちろん、使うフライパンはテフロン加工のもの。鉄製のフライパンの場合は、従来通り「熱してから具材投入」でないとダメなようだ。ほかに気になったレシピは、「さけのムニエル」や「いわしのごましそ煮」「きんぴらごぼう」など。またパスタを茹でたりもできるということだ。
蒸し野菜も冷たいフライパンでできる!
もうひとつ、とても気になったのが「蒸しブロッコリー」。一口大に切ったブロッコリーを冷たいフライパンに並べ、水大さじ3とオリーブ油大さじ1を回しかけて、ふたをした状態で弱めの中火で5、6分蒸すと完成。
僕は最近、野菜不足を解消するために2日に1回くらいブロッコリー1房を電子レンジで温めて食べているのだが、この蒸しブロッコリーのほうがおいしそうだ。今度やってみようと思う。
同じように、蒸しにんじんや蒸しかぶもできる。フライパンで蒸し野菜ができるというのは、とてもうれしい。
あまり料理が得意ではないが、「冷たいフライパンから作れる」と知ったら、俄然やる気が出てきた。料理が苦手という人も、本書を読んでみると、「自分でもできるかも」と思うはず。まずは、「冷たいフライパン」から料理を始めてみてはいかが?
【書籍紹介】
フライパンに材料を入れてから火にかけるだけ!レシピ
著者:武蔵裕子
発行:学研プラス
【巻頭特集】
これまでの常識とは異なる「冷たいフライパンに材料を入れてから火にかける」調理法が広がってきている。この方法だと、初心者でも失敗なくおいしく作れると評判。いつもおなじみの料理が簡単においしくできる新レシピ集。
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