男子って虫を捕まえたりのが好きな子が多いですよね。時にはイモムシやトカゲなどといった、女子ならまず叫んで逃げそうなものも平気だったりする子もいたり。そんなとある児童が捕まえたハプニングを学びに変えた学校の対応が、ネット上で称賛を浴びています。

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 この出来事は、ツイッターユーザーのねこ×はんさんの子供の頃の事。その顛末を「#夏休み子ども科学電話相談 を聞いていてよみがえってきたエピソード。 叱るだけで終わりにしなかった先生の柔軟な姿勢は思い出深い。」と漫画にしてツイッターに投稿しています。その内容とは……。

 小学校の、とある日の休み時間。一人の男子が小さいヘビを捕まえました。このヘビ、毒がないものだったら良かったのですが、その場にいた先生はすぐにそれが「マムシ」である事に気が付きました。まだ赤ちゃんサイズでも、マムシに噛まれると大変危険。命にも及んでしまいます。捕まえたヘビを逃がそうとする男子に対し、ストップをかける先生とすぐさま校長先生に報告に行く先生。

 そして教室に戻ると、校長先生からの全校放送が。マムシが捕まった経緯と、そのマムシの怖さを放送室から教室にいる全校児童に説明しました。その後……。

 「このヘビを……1年生のクラスから順番に回します。頭の形や色をしっかり覚えてください」と、捕獲されたマムシを瓶に入れ、出てこない様蓋をして各クラス順番に回していきました。瓶の中でとぐろを巻いている赤ちゃんマムシを、皆で代わるがわる観察しながら、午後の授業を一旦止めてマムシの勉強会に。先生からマムシについての注意事項を聞きながら、全校児童が観察したのでした。この出来事は、ハプニングを教材として活用したエピソードとして強くねこ×はんさんの記憶に残ったのでした。

 この先生方の対応に、「ただ叱るだけでなく何が良くないか、次に同様な事があったらどうしたらいいかをしっかり掘り下げて、授業として生かすことがとても素晴らしい」「事件を学びに変えていく柔軟さは凄い」「これぞ生きた教育」と称賛の声が集まっています。

 ヘビの危険性を知らないので怖くない、だから捕まえた男子も平気で先生に見せる事ができたのかもしれません。でも、こうやって自分が捕まえたものがいかに危険なものか、どうしたら遭遇する事なく過ごす事ができるか、遭遇した特にどう対処したらいいのかを学ぶ事ができたのは、先生方の柔軟な教育力があってこそ。

 本や図鑑で知る知識も重要ですが、こうして生きた教材を使う事はその分記憶に強烈に刻み込まれます。生きた知識は経験として人に伝える事もできます。知る事の大切さ、ハプニングを学びに変える柔軟性と重要さは、教育の現場にも、家庭でも教育力として伝え続けられるといいですよね。

<記事化協力>
ねこ×はんさん(neko_han2589)

(梓川みいな)