インターロップ東京 2018のブースレポート後編!

幕張メッセにて6月13〜15日までインターネットやクラウド、ワイヤレスなどのネットワークコンピューティングに関連する展示が行われたイベント「Interop Tokyo 2018」(主催:Interop Tokyo 実行委員会)が開催されました(Connected Media Tokyo 2018およびデジタルサイネージジャパン 2018、ロケーションビジネスジャパン 2018、APPS JAPAN 2018が併設)。

前回から引き続きお送りしているイベントのレポート後編となる本記事でも引き続きモバイル関連を中心に興味深い展示のあったブースのレポートをお送りします。それではさっそく紹介していきたいと思います。

【GRANDSTREAMブース「Android搭載IPテレビ電話機 GXV3275」】


Android搭載IPテレビ電話機 GXV3275(GRANDSTREAM製)

まずはじめはGRANDSTREAMブースから。固定電話機にタブレットを合体させたかのうような形状のIPテレビ電話機「GXV3275」はOSにAndroidを採用したIP電話機で、タブレット並み約7インチWSVGA(1024×600ドット)の大きなディスプレイが特徴です。


Androidベースだが、あくまでも固定電話機なので受話器を完備





IP通話管理のウィジェットがあるが、画面はAndroidタブレットそのもの

Google PlayやGmailといったGoogleの各種サービスにも対応しており、IP電話アプリを利用した通常の通話以外にもLINEやSkypeなどをインストールしての音声通話もOKで、SIPアカウントは最大で6つまで登録可能とのこと。また約100万画素程度ながらフロントカメラを利用したビデオチャットも可能となっています。


AndroidのOSバージョンは4.2.2(開発コード名:JellyBean)とかなり古いものになっていますが、IP通話アプリに限定するなら機能的には問題ないかもしれません。ただし、さすがにその他のAndroidアプリを入れるとなるとかなり厳しいものがあるかと思われます。


本体背面。固定機なので有線LANケーブル端子や受話器用のモジュラージャックが配置

ちなみに法人向け機器ではありますが、同社のIP電話機は国内向けECサイト「Amazon.co.jp」でも購入可能となっています。そして、説明員からは年内には同一の筐体なものの、OSをAndroid 7.0(開発コード名:Nougat)へ刷新し、スペックを大幅に強化した後継モデル「GXV3370」を国内向けに販売予定であるということです。

気になった方はGRANDSTREAMの情報をチェックしてみましょう!

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【日本Androidの会ブース「服薬スケジュール管理アプリ しょほうさん おくすり手帳」】


可愛いキャラクターが服薬時間を教えてくれる!これなら服薬忘れもなくなる!?

スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けに搭載されているプラットフォーム「Android」の日本での普及やアピールを行っているNPO法人「日本Androidの会」のブースではあらかじめ登録した内服薬・塗布薬の服用・塗布の時間をお知らせしてくれるアラーム付きお薬手帳アプリ「服薬スケジュール管理アプリ しょほうさん おくすり手帳」が展示されていました。


ブース内に展示されていた「しょほうさん」の概要

しょほうさんはスマホなどのカメラ機能を使って薬袋を撮影すると、薬袋に書かれている薬の内容や内服のタイミング(食後や時間など)をアプリ内に登録してくれます。


登録方法は薬袋をカメラで撮るだけ!カンタン!!



登録された時間になるとアラームで教えてくれるとのこと



この先の服薬予定も表示可能。飲みきり終了のお薬でもキチンと最終服薬予定日までを表示

説明員に訊いたところ、このアプリはまだベータ版で現在は公開・配布の予定は今のところないということです。

スマホ向けのお薬手帳アプリなどはいくつもありますが、可愛らしいキャラクターを採用した服薬管理アプリなどはいままでにない興味深いアプリではないでしょうか。

是非、完成させて後悔してもらいたいですよね!個人的にも是非使ってみたいアプリです。

【Galaxyブース「周辺機器・ノートPCなど展示」】


実機を試す機会が意外と少ない「Galaxy Book」

2018年の夏モデルとしてNTTドコモやau向けに最新フラッグシップスマホ「Galaxy S9」および「Galaxy S9+」を発売したばかりのサムスン電子はGalaxyブランドの名前でブース展示を行っていました。

展示の内容としては「Galaxyスマホなど以外の自社から販売している周辺機器やPC」で、Windows 10を搭載した2in1パソコン(PC)「Galaxy Book」やGalaxyスマホと連携して利用するウェアラブル端末「Gear S3」、VRアタッチメントの「Gear VR」などが展示され、実際に触って試すことができました。




Galaxy S9・S9+や昨冬スマホ「Galaxy Note8」などでモニターに接続してPCのような操作でアプリや動画閲覧が利用できる「DeX Pad」も展示され、実際にデスクトップ画面を表示させた状態で操作を試すことができました。


余談ですが、ブースの説明員と個人的な話をしている中で『法人向けに販売されていた18.4インチの大型タブレット「Galaxy View」が好きで後継機が出るのを実は楽しみにしている』という話題を出した際に「実は一時期、開発ロードマップにGalaxy View2が存在していたのですが、本国の方針によりキャンセルとなってしまいました」というのを初めて知ることとなりました(既出の話題かもしれませんが)。

巨大タブレットでいろいろと遊んでみたかった筆者としては残念なお話でございました……。

【古野電気ブース「スマートGPS PT-G1」 】


自社位置検出ユニット「スマートGPS PT-G1」(古野電気製)

世界で初めて魚群探知機を実用化させ、現在は船舶用機器や法人向けのカーナビゲーションGPS機器の開発・販売や法人向けソリューションのなどを提供している古野電気のブースではAndroidやWindows PCに接続して利用可能な高精度の自車位置検出ユニット(GPS)「スマートGPS PT-G1」が展示されていました。


PT-G1は自動車(業務用を想定)にUSBケーブルでAndroid(スマホ・タブレットを問わず)やWindowsPCに接続することで、車載のカーナビ専用機クラスの精度での自車位置情報が取得できます。


PT-G1のインターフェース、左から自動車用ハーネス端子、端末に接続するためのUSB端子、GPSアンテナ接続端子

本機を接続したPCやAndroidであれば、都心のビル街や高架下、トンネルの中でも正確な位置が把握可能で、タクシーの配車やゴミ収集やなどのルート巡回をよりスムーズにこなすことができます。


PT-G1利用時と端末単体のGPSで位置情報を取得したときの比較。一目で精度が上がっているのがわかる



AndroidやWindowsに接続することでナビゲーション機能の精度を飛躍的に高めることのできる自律航法機能搭載の外部GPSユニット「スマートGPS PT-G1」。

今のところは法人向けのみの取り扱いということですが、一般のカー用品ショップなどでも是非取り扱って欲しいと思える実用性の高い逸品ではないでしょうか。筆者も個人的に「コンシューマモデルが欲しい」と要望を伝えてきてしまいました。

というわけで、今回のInterop Tokyo 2018のブースレポートは以上となります。コンシューマ向けでない機器やソリューションもありますが、意欲的であったり、コンシューマ向けにも展開して欲しいくらいの魅力的なアイテムがたくさんありました。また、来年の開催が楽しみです!

記事執筆:河童丸


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