自動運転車は勝手に家に帰る? 自動運転車開発に必要な5つのコト

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自動運転による輸送が最近もてはやされている。Tesla社とCEO Elon Muskに魅了されているのかもしれないし、未来への期待かもしれない。いずれにしろ、自動運転に関するニュースは次から次へと飛び込んでくる。GMやNissan-Renault、Jaguar、Volkswagenなど自動車業界大手のほとんどは先月だけでも自動運転車の開発について大きな発表を行っている。

この流れに乗って議会は自動運転車に関する政策立案を活発化させている。とりわけ、アメリカの上院では規制を定めるための原則が策定された。議会に持ち込まれた一連の議案は自動運転車の普及の道を開くものである。大きなチャンスだ。

政治家たちがこの分野に取り組むに当たって、いくつかの重要な項目を以下に挙げよう。

 

#1:自動運転は人間の輸送に限られたものではない

街中を自動運転車が走り回る未来への期待は、自動化に関するよりマクロな議論への注意を妨げている。

私たちは自動運転車に関心を払いすぎである一方、その他の自動化には関心を払わなすぎである。

ロボットはすでに存在するものだ。宅配から整地、物流、セキュリティ、ゴミの回収、配車などのみならず、国際郵便やイベント行事、工事、医療サービス、修理やメンテナンス、保険、メディアやエンターテイメントなど、あらゆるところにロボットは関わっている。

自動化に関するルール決めに取り組むには、それをどこまで取り入れるかということを、幅広く考えなければならない。ロボットは路上の自動輸送を共有するからだ。これらを協調させることは先送りされてはならない。

路上だけでなく航空の自動輸送についても考えるべきだ。町の通りや屋内に展開されるものから都市の上空を飛行するものに至るまで、ロボットに関するルールが定められなければならない。バージニア州、アイダホ州、ウィスコンシン州はこの面でほかより先んじており、自動運転車による宅配を許可する法案を採択した。いくつかほかの州もこうした動きに負けてはいない。各州がそれぞれの取り組みを始め、せっかくの進化が足踏み状態に陥る前に、自動運転車を配達以上のことに活用する国家的枠組みを作りあげることは、人々に大きな影響を示すだろう。

 

#2:補助的インフラへの取り組み

これまで自動化で注目を浴びてきたのは自動運転車ばかりで、将来スマートな輸送を実現するために必要なインフラにはほとんど関心が払われてこなかった。

それぞれの車両に取り付けられているセンサーから情報を集める交通ネットワークが必要だ。またバッテリーが減るたびに家に戻る必要がないように、より流動的な充電モデルを支えるためのネットワークも必要だろう。

つまりは道路を取り巻く、通信、充電、そして一番はセンサーに関連するインフラにも取り組まなければいけないということだ。

 

#3:効率的な5Gの整備

シンプルにいうと、今まで以上に高速で低レイテンシーのネットワークが必要だ。5Gはスマートな交通手段を実現可能にするものになろうとしている。自動運転システムから集められた大量のデータをまともに割り振るために、5Gの通信速度と組み合わさった情報処理のための構築は絶対条件である。さらに今後自動運転の登場で掘り起こされる新しいサービスのための、新しいコミュニケーション手段も必要となってくるだろう。

もしレイテンシーがネットワークを妨害していたら、我々はとっくに失敗していただろう。

主要な道路や配管に5Gを適切な予算と速度で展開していくことは、自動運転における法整備の一部であるべきである。アクセンチュア社によると、5Gは雇用を生み出す、政治家にとってもありがたい物であるという。

 

#4:外部センサーネットワークの構築

我々は設置されたセンサーと情報システムを使い、自動車が得られる情報を拡張することを目論んでいる。

情報から孤立したロボットなどは存在しない。

外部センサーおよびそれらを使った監視はパッケージの一部として含まれてなくてはならない。自動運転システムの開発において、より良い設備が整えられ、監視や管理が行き届いた高速道路の開発などは、予算割当で有利となるべきであろう。

 

#5:電気自動車の充電をどこでも行えるようにする。

そして最後に、自動運転車の充電インフラについて考えてみよう。電池が減るたびに家まで充電に戻らなければならない、というのは最悪だ。余計な混雑や不便を生むことは避けられなければならない。

ネットワークに充電機能を持たせるのだ。

法整備をするにあたり、電気自動車が充電するインフラ、特にBMWなどが行なっているワイヤレス充電のためのインフラを都市の路上に作りあげることを考慮し、推奨するべきだ。連邦政府によるワイヤレス充電開発のサポートがあれば大いに役立つことだろう。

それがより良い世の中をつくるものかどうかに関わらず、自動運転の時代はやってくる。国内だけでなくあらゆるところでその開発は進んでおり、我々はそのレースに勝つことを望んでいる。やってくるチャンスを掴めるかどうかが全てだ。

我々はその労力を過去の仕事にも未来の仕事にも向けることができる。自動運転システムは将来の雇用や経済成長を促す期待が持てるものだ。このチャンスを生かすべきである。

 

BRIAN LAKAMP
[原文4]