打撃戦を制したのは?!最後まで手に汗握る一戦に!優勝を決めた東海大相模ナイン

 サーティーフォー保土ヶ谷球場で行われた春の神奈川県大会決勝戦。東海大相模と横浜という全国区でも強豪として知られる両校のカード。ゴールデンウィーク真っ最中ということもあり場内は超満員。内野席は満員となり外野席にも観客が入った。

 先手を取ったのは横浜。四球とヒット、犠打で形を作り、4番吉原がライトへの犠牲フライを放ち先制。続く5番、注目の万波 中正もライト前ヒットで鮮やかに2点を先制。

 しかし1回裏に3番黒澤の適時二塁打で1点を返した東海大相模打線は、2回の攻撃でさらに猛威を振るう。6番喜友名秋、7番菊池の連続三塁打で同点とすると、8番山田翔のライト前タイムリーで逆転に成功。さらには1番小松、2番山田拓の連続タイムリーが飛び出したところで横浜・先発の及川はマウンドを降りた。

 まだまだ止まらない東海大相模打線。5番門馬にタイムリー、打順一巡し6番喜友名秋が今度は適時二塁打。7番菊池もこの回二本目となるタイムリー、そして9番秋田の2点タイムリーとまさに打線爆発といったところ。この回一挙10得点を挙げた。

 大量得点を許した横浜はなんとか食らいついていきたいという中で、3回表に3番斎藤 大輝がレフトスタンドへ飛び込む2ランホームラン。このまま黙ってないというところを見せる。

 中盤には東海大相模の7番・菊池に会心のソロが飛び出すなど、6回が終わった時点で5対14と大差がつき、このまま東海大相模が制していくのかと思われた。

 そんな中で、横浜は7回表に万波の今日2本目となる適時打などで2点を返すと、8回表の一死一、二塁から3番齋藤の適時打、そして4番福永 奨が文句なしの3ランホームランを放ち11対14と試合がいよいよ分からなくなってきた。

 3点差で迎えた最終回の横浜の攻撃、8番市村、9番増田が立て続けに出塁し、1番の板川がバントを決め、一死二、三塁のチャンスに代打角田 康生がライト前ヒットで応え、2点差に。

逆転も現実味を帯び始め、湧く横浜の応援スタンド。一方緊張感に包まれる東海大相模の応援席。この緊迫した場面の中では何かが起こる。一死満塁となり4番福永の当たりは平凡なゴロとなるが一塁手がファンブルしオールセーフ、13対14の一点差に。

ここで打席に立ったのは5番の万波。大きな期待がかかる中、粘りを見せてフルカウントとするも、東海大相模4番手の安里が投じた直球がズバリと決まり見逃し三振。

 なおも二死満塁で6番の長南 有航に対し、ボールが3つ続いてしまった安里だが、落ち着いてストライクを重ねフルカウントに。これ以上ない緊迫する場面。長南が放った鋭い打球は惜しくも三塁手の正面を突きゲームセット。熱戦が幕を閉じた。

 東海大相模は6番の喜友名秋、7番の菊池が大活躍。特に菊池はホームラン含む4安打3打点と大暴れだった。一方序盤の大量失点が響き敗れた横浜だったが、最高の役割を果たしたのは3番の斎藤 大輝。3回の2ラン、8回の適時打と「欲しいところで打った」という印象が強く残った。これからの戦いでも大きく注目されるだろう。

(文・写真=編集部)

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