木更津総合vs市立柏
木更津総合が攻守で圧倒した。3回表、1番山中稜真（2年）の鮮やかな左前安打で出塁すると、2番東 智弥（2年）の犠打で一死二塁すると、3番峯村 貴希（3年）の右前適時打で1点を先制。さらに一死一、二塁から5番大木 巴哉（3年）の敵失、6番細田 悠貴（3年）が一塁線を破る適時二塁打で3対0にすると、4回表には、一死満塁から5番大木が走者一掃となる右中間を破る適時二塁打で3点を返すと、6番細田の中前適時打で7対0と点差を広げた。
そして5回表には、無死一塁から山名が左中間を破る二塁打で無死二、三塁。山名は3打席連続安打を記録。ソツのない二塁守備に加え、広角に打ち分けるバットコントロール、レフト方向にも長打が打てるスイングの力強さがある二塁手で、今後の活躍が見逃せない。山名が攻撃の起点となってチャンスを作ると、2番東が中前適時打を打って、2点を追加すると、さらに東は盗塁を仕掛けると、この盗塁間で柏南守備陣にミスがあり、東は三塁まで行くと、バッテリーミスも飛び出して、東も生還。10対0と点差を広げた。
投げては2年生右腕の白井 竜馬が、角度ある130キロ前後のストレート、スライダー、カーブをテンポ良く投げ分け、市立柏打線を無失点に抑え、5回コールド勝ちを見せた。
木更津総合は、だいぶ昨年と比べると打力、機動力という面で進化を見せている。あとは高校生ナンバーワンショートストップになれる素質、潜在能力を秘めた峯村が圧巻の打棒を見せるだけだろう。守備では、5回裏、二死からセンターへ抜けそうな当たりを軽々と追いつき、シングルハンドからそのままランニングスロー。送球も乱れることなく、ストライク送球を決めて、ファインプレーを演出した。これほどスタイリッシュな体型で、動けて、肩も強い大型遊撃手は数少ない。プレーに対する集中力、全体の視野の広さを持った選手。
次は姉妹校・市原中央と対戦。その試合で、ドラフト候補に相応しい活躍を見せることができるか、注目をしていきたい。
（取材・写真＝河嶋 宗一）
注目記事・2017年度 春季高校野球大会特集
