報徳学園、春夏連続甲子園出場のキーマンは正捕手・篠原翔太!
今年の兵庫県は好捕手が多い。今回は篠原 翔太(報徳学園)をピックアップ。選抜4強に導いた篠原の強みは何か。
いつでも精度が高いパフォーマンスを発揮できるのが最大の強み篠原翔太(報徳学園)、選抜4強入りに大きく貢献した篠原 翔太。攻守ともに素晴らしい内容だった。打者としては、16打数8安打、打率5割の成績を残し、守ってはエース・西垣 雅矢の持ち味を発揮するリード、安定したキャッチング、ストッピングの上手さ、1.8秒台を計測する抜群の強肩でピンチを阻止するなど、随所に好プレーを見せた。今年のドラフト候補と呼ばれる捕手の中では攻守の完成度はトップレベルで、隙が少ない。捕手は常に安定したパフォーマンスが問われるポジション。そういう意味で篠原の安定度は大きな強みとなっている。
そんな篠原は、2年春から打力を武器にレフトのレギュラーを勝ち取る。地区予選の西宮今津戦では本塁打を打つなど、2本塁打を放った。正捕手となったのは、2年秋から。2年秋も強打と強肩を武器に活躍を見せ、昨秋は公式戦11試合で打率.382を残す高打率。選抜出場の原動力となった。
センバツ後の県大会初戦。最速146キロ右腕・翁田 大勢からも強打を見せた。3回裏、一死一、二塁から篠原は右中間を破る適時三塁打を放ち、2点を先制。そして7回裏、三塁打を打った小園海斗を走者において、翁田が投じた142キロストレートを振り遅れすることなく、右中間へ飛ばす適時二塁打を放ち、計3打点の活躍を見せた。
リードでは左腕の津高の持ち味を引き出し、東洋大姫路投手陣から7点を奪った西脇工打線をフルスイングさせない配球を徹した。
選抜ベスト4に終わり、夏は二季連続の甲子園出場と全国制覇を目指す報徳学園。今年もし烈な兵庫大会を勝ち抜かなければならない。そのために、この県大会では選抜とは異なったオーダーで、選抜には出場していなかった選手を起用しながら戦力の底上げを図っている中、篠原の存在は必要不可欠だ。
二季連続の甲子園出場を成し遂げた時、今よりも高い注目を浴びるキャッチャーとなっているはずだ。
(文=河嶋 宗一)
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