桐光学園vs弥栄
桐光学園と弥栄の、県ベスト8を懸けた戦い。弥栄はエースの箕輪、桐光学園は、1年生左腕の冨田 冬馬が先発。
1回表、桐光学園の攻撃、1番の渡部遼がストレートの四球を選ぶと、その後盗塁を決めチャンスを演出する。ここで打席には3番の逢坂 倫充。試合の流れを掌握したいこの場面、逢坂がレフトへ見事な長打を放ち適時二塁打。桐光学園は幸先の良いスタートに成功した。
先発した背番号24の富田、立ち上がりから堂々たる投球。大きく曲がるスライダーを武器とする左腕は、1回裏、二死から3番大嶋に右安を許すも、4番の増澤を三振に抑え、ピンチを切り抜ける。
2回表にも一点を加えた桐光学園は続く3回、1番渡部遼がヒットで出塁すると、3番逢坂が痛烈な当たりでチャンス拡大。その後二死となりながら5番・山田のレフト線への適時二塁打で2点を加える。毎回小刻みに得点を重ね、徐々にペースを掌握していく。
何とか流れを引き戻したい弥栄は3回裏、二死から1番岸がヒット。続く有馬がライト線への二塁打を放つと、一塁走者の岸が一気に本塁へ突入。しかし、この積極的な走塁は実らず本塁タッチアウト。惜しくも点数に結びつかない。
4、5回と無得点に終わっていた桐光学園だが、8番小林将が、場内を騒然とさせるレフトへの特大場外本塁打を放つと、これを皮切りに再び打線が活発に。ヒットで二、三塁の場面を作り、このチャンスをまたしても3番・逢坂が決めた。三遊間を破る2点適時打で7対0とし、コツコツ重ねた得点が大差となり、7回コールドで桐光学園が勝利した。
この試合で4打数4安打3打点の大活躍を見せた桐光学園の3番・逢坂。華麗な守備も光り、攻守にチームを導く好選手だ。高校野球の顔・清宮 幸太郎と同じ北砂リトル出身。逢坂は清宮と同じく1年春から公式戦デビューを飾り、チームには欠かせない選手に成長した。また4回を無失点に抑えた1年生左腕の富田にも注目だ。桐光学園の左腕といえば、松井 裕樹(東北楽天)を想像するファンも多いが、この日登板した富田の投球フォームや大きく曲がるスライダーは、まさに松井投手を彷彿とさせる。まだ1年生ということもあり、これからの成長が大いに期待される。
(取材・写真=編集部)
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