三浦学苑vs追浜
シード権を目指した神奈川県大会3回戦。三浦学苑vs追浜の一戦は初回から動く。三浦学苑はいきなり打者一巡の猛攻を見せ、6点を先制。
2回裏、追浜は相手のバッテリーミスで1点を返すが、3回表、三浦学苑は2点を追加すると、5回表には、1番御船の適時打で1点を追加すると、さらに二死満塁から3番青木が走者一層の適時三塁打を放ち、12対1。このままだと5回コールド勝ちで三浦学苑の勝利だが、追浜が反撃を見せる。
三浦学苑の先発・石井涼の制球が不安定で、四死球が重なり、満塁のチャンスを作ると、9番中川の2点適時打で2点を返すと、1番内田が、石井の直球を振り抜くと、打球はレフトスタンドへ飛び込む3ランとなり、12対6と6点差として、5回コールド負けは阻止した。三浦学苑の先発・石井涼はこの回で降板。
だが6回表には三浦学苑は無死満塁から9番石川の安打と相手の敵失で一気に四者生還。その後も猛攻が続き、計8得点を入れ、20対6と突き放しに成功した。その裏、押し出し四球、打撃妨害などで3点を返されたが反撃はここまで。20対9で三浦学苑が6回コールド勝ちで4回戦進出を決めた。
三浦学苑注目のエース・石井涼は、上背もあり、投手向きのなで肩で、センスの高さを感じさせる選手。まだ外回りで、ステップ幅が狭いフォームなので、下半身を使ったフォームではない。それでも球速が130キロ中盤を計測しており、夏では140キロ越えも期待できそうだ。課題はリリースポイントが不安定なこと。5回裏の制球難では、リリースポイントが安定していなかった。夏へ向けての課題として残った投球だった。
追浜は5回裏に魅せた怒涛の攻撃は見事だった。ただ守備ミスで失点が多いことはしっかりと見つめていかなければならない課題。ぜひ夏へ向けて、攻守ともにレベルアップすることを期待したい。
(取材・写真=河嶋 宗一)
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