26日に行われたセリエA第26節、サッスオーロ対ミランの一戦は、1-0でアウェーのミランが勝利した。だが、決勝点となったカルロス・バッカの「珍PK」が大きな話題となっている。サッスオーロ側は怒りが冷めやらぬようだ。

試合はサッスオーロが先にPKのチャンスを手にするが、ドメニコ・ベラルディが決められず。逆にミランがアンドレア・ベルトラッチへのファウルでPKを獲得すると、バッカが決めて先制した。ミランはそのまま逃げ切って2連勝。4戦3勝と年明けからの不振を完全に脱却している。


ところが、この日唯一のゴールとなったバッカのPKは、実は正当なゴールではなかったようだ。バッカはPKを蹴る際に滑って転んでいるのだが、彼が蹴ったボールは軸足に当たってからゴールインしているのである。つまり、「2度蹴り」だったのだ。


当然、サッスオーロの選手たちは猛抗議するが、主審に聞き入れてもらえない。過去3戦全勝だったホームでのミラン戦で初の黒星を喫した。

ホームで公式戦4連敗のサッスオーロは、バッカのPKも含めたジャッジに納得がいかない様子。『メディアセット』によると、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督は次のように激怒している。

「あまりに不利な判定が多すぎた。我々の素晴らしいパフォーマンスが台無しにされたよ。4つのPK(の可能性)のうち、1つは与えられてもおかしくないだろう。そして彼らのPKは(バッカの2度蹴りで)我々のFKになるはずだった。しっかりと仕事をするには、それだけの能力が必要だ」

一方、ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督はこう反論している。

「バッカは2度蹴りだったし、ルール上はサッスオーロの間接FKになる。だが、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)があったとしたら、PK自体がやり直しになっていたはずだ。サッスオーロの選手がペナルティーエリア内に入っていたからね」

ミランは3月3日にクラブ売却取引の完了が迫っており、この日が31年にわたってミランを率いてきたシルヴィオ・ベルルスコーニ会長の最後の試合となる予定。だが、そんな記念の一戦は、後味の悪い形で終わってしまった。