これがおとぎ話の結末か――岡崎慎司所属のレスター・シティが23日、クラウディオ・ラニエリ監督（65）の解任を発表した。

2015年7月に就任したラニエリ監督は、プレミアリーグ残留を目標に臨んだ昨季、世界を驚かせる優勝を実現。スポーツ界最大の奇跡とも呼ばれる偉業を達成した。

しかし、王者として臨んだ今季のプレミアリーグでは、第25節を終えて降格圏に勝ち点1差の17位と低迷。特に2017年に入ってからの6試合では、1ゴールも決めることができていない。

昨年9月に3回戦で敗退したリーグカップに続き、18日のFAカップ5回戦でも3部のミルウォールに屈して敗退。初出場でグループステージを首位通過したチャンピオンズリーグ（CL）では、セビージャとの決勝トーナメント１回戦ファーストレグで、アウェーゴールを決めてラウンド突破に望みをつないだが、1-2と敗れている。

低迷が続いたことで、クラブは133年の歴史で初の優勝という功績を残したラニエリ監督の解任を決断した。アイヤワット・スリヴァッダナプラバ副会長は、公式サイトで次のように説明している。


「オーナーになってからの約７年で最も難しい決断だった。だが、たとえいかに強い個人的な感情だろうと、クラブの長期的利益を優先させる義務が我々にはあるんだ」

「クラウディオは素晴らしいクオリティーをもたらしてくれた。我々はずっと彼がクラブに豊かな経験をもたらしてくれると分かっていた。彼の巧みなマネジメント、モチベーションの力、落ち着いたアプローチは、それを反映していた。彼の温かさ、魅力、カリスマは、クラブの認識を変え、世界規模でクラブのプロフィールを発展させてくれた。我々はずっと彼に感謝していく」

「昨季の素晴らしい功績が今季も繰り返されることはまったく期待していなかった。シーズンの最初から、我々の最初の、そして唯一の目標は、プレミアリーグ残留だった。だが、我々は今、その目標を達成するための戦いに直面している。残り13試合の機会を最大限に生かすために、変化が必要だと感じている」

レスターは27日のプレミアリーグ次節でリヴァプールと対戦するが、当面はアシスタントコーチらがチームを指揮する。後任については、これから探すとのことだ。