陰影をつけたり奥行きを出したりしようとすると、たとえ自分が描いた絵であっても彩色するのはなかなか難しい。色塗りを苦手としている人も多く「線画を描くまではいいけど上手く塗れないんだよね」「塗ったはいいけど気に入らない」という声も上がるほど。そんななか、線画を自動で着色してくれるサービスが登場し、「これはすごい!」と話題になっている。

出典画像:開発者「taizan」さんのブログより

 

白黒の絵が瞬く間にカラー化!

エンジニアの「たいやま」さん(Twitterアカウント@tai2an)によって1月27日にデモ版が公開されたのは、webサービス「chainer」上で線画を着色できるというサービス。線画ファイルを選択してしばらくすると、着色結果が表示される。つぎに、着色したい部分にカラーパレットから着色したい色を選んで「colorize」ボタンを押すと、それを参考に再度着色されるという仕組みだ。

 

色を指定して着色されたものに納得がいくのはまだわかるが、このサービスのすごいところは、最初の自動着色の時点でなかなかのクオリティのものができ上がるということ。実際に試した人からは「ノーヒントでもめっちゃ綺麗に着色された」「肌の色が美しすぎる…!」「ファンタジックな仕上がりで想像以上」と絶賛の声が上がっている。

 

また、指定せずともある程度は線画の内容を判別できるようで、「ヒントなしなのにスクール水着が紺になった! どこで学習してんだよwww」「影の部分まで彩色された。どんな技術だよ!」と驚く人も。ラフな落書きでも1クリックすれば「自分じゃこんな風に塗れない」「もう自分で色塗りする必要ないじゃん」と声が上がるなど、完成度も高いようだ。

 

彩色の勉強にも活用可能!

ただし、すべてのイラストがあっという間に完璧に仕上がるわけではなく、開発者によると「細かくヒントを与えないといい感じにならないケースもある」とのこと。さらに、彩度の高い色よりも淡い色をつけた方が上手くいくケースが多いらしいので、すべてが人間の絵師と同じようにできるわけではないようだ。

 

それでも、「より自分の絵を向上させるためのヒントになる」「色塗りの勉強にもってこい」「こう塗ればいいのね、ってお手本にできそう」という人もおり、自分なりにサービスを活用している人も多い。イラストを描いている人は一度試して、自分の絵がどのように着色されるか楽しんでみては?