「番組の故郷、福島DASH村」と島田プロデューサー(出典:https://twitter.com/udontabetaro)

写真拡大

1月12日、政府が福島県浪江町にある通称「DASH村」の再生支援を検討する方向であると報じられた。「DASH村」はTOKIOの冠番組『ザ!鉄腕!DASH!!』の企画から生まれたものだが、同番組を手掛ける島田プロデューサーは“再生支援”の話について寝耳に水だったようである。ツイッターでは「どんな理由でも、DASH村が復活するなら嬉しい!」「TOKIOの手で復活させて欲しい…政府とかほかの人に手を加えて欲しくない」など賛否がつぶやかれていた。

それから10日が過ぎた1月22日、『ザ!鉄腕!DASH!! 2時間スペシャル!!』(日本テレビ系)が放送された。折しも「新宿DASH」の企画でビルの屋上に作った畑に「DASH村」でお世話になった三瓶明雄さんが残してくれたカブやほうれん草の種をまき、生育を見守る場面があった。「育てて明雄さんの種を残していかないと」「繋いでいかないとね」というTOKIOメンバーのなかで明雄さんは生き続けているのだ。

前述の政府による「DASH村」の再生支援検討の話題を知った日本テレビ放送網制作局所属の島田プロデューサーは12日、『島田 総一郎(udontabetaro)ツイッター』にて「知らぬ存ぜぬとはまさにこのニュースの事」「そもそもDASH村は誰かのものでは無いですし」とツイートしたところ、「これが実現してしまったらTOKIOはもうDASH村に戻れないって事ですよね…」「TOKIOが活動する所では無くなってしまうのかしら? 復活を楽しみに待ってたのに」などのコメントがありファンの複雑な思いが分かる。

22日の放送では他に「DASH海岸〜多摩川 アユ〜」や「DASH島 無人島を開拓できるか!?」の企画も紹介され、最後に「DASH島」で2年間かけて作った干しナマコと岩ガキから作ったオイスターソースを使い、松岡昌宏が中華風料理を作るまでを追った。そのなかで海岸で網にのせて天日干しにしていた黒ナマコ10個のうち6個が紛失する事件が起きる。松岡は「カラスとかが持って行ったのかも」というが山口達也は「動物がやったのなら4個だけ残したりしない」と別の原因を推理する。

やがて「DASH島」企画で陰ながら活躍するAD足立が「あの…すみません」と口を開く。前日に網を倒してしまったというのだ。するとその後ろから後輩ADの山中が「ナマコを落としたのは自分です」と申し出るではないか。そんな彼らに山口が「網を倒した、4個残っていたと説明する前になんかあるだろう」との思いから声をかける。気づいた2人が「すみませんでした」と頭を下げてきちんと詫びる姿に、松岡と城島リーダーも「大事やね…」と納得しつつ全員で落ちたナマコを懸命に探すのだった。

ザ!鉄腕!DASH!!』はTOKIOが地域の人々や専門家、そしてスタッフとともに繰り広げるリアルなドラマが魅力と言えるだろう。「DASH村」についてもあの場所だからではなく、そこで人々と活動してきた日々に意味があるのではないか。政府による再生支援もそこに目を向けなければ“魂”が入らぬものとなってしまいそうで心配だ。

出典:https://twitter.com/udontabetaro
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)