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三菱重工とNTTは11月30日、共同開発により、重要なインフラ(社会基盤)などの制御システム向けサイバーセキュリティ技術「InteRSePT」の試作を完成させたことを発表した。

InteRSePTは「リアルタイム検知・対処装置」と「セキュリティ統合管理装置」で構成され、ネットワークに流れるリアルタイムのデータを統合的に監視し、制御指令を悪用したサイバー攻撃に対して、対象機器の運転状態ごとに適用するセキュリティルールを変更することで可用性を重視したリアルタイムなセキュリティ対策を実現している。

具体的には、制御システムのネットワークに流れるセンサ情報のパケットを収集・分析して運転状態を把握し、運転状態等に応じて「リアルタイム検知・対処装置」における通信制御ルールを変更、ルールに基づいてパケットを分析し、通過・遮断を制御する。

さらに、複数のセンサ情報を「セキュリティ統合管理装置」に集約し、制御システム全体の挙動を統合的に監視することで異常を早期発見につなげ、未知のサイバー攻撃にも迅速に対応して被害を最小限に抑えることができるという。

今後は、東京都内にある三菱重工のセキュリティ開発・実証拠点「サイバーラボ」で試作の評価、制御システムへの適合性検証を行う方針だ。

(岩井 健太)