ドイツ、ロマンティック街道のハイライトといわれるローテンブルク。

「中世の宝石箱」と呼ばれるこの小さな街には、中世そのままの風景がぎゅっと詰まっています。

そんなローテンブルクを訪れたら、この街ならではの絶景を楽しみたいもの。ローテンブルクの美しい風景が見られるスポット2つをご紹介しましょう。

ひとつは街の中心にある市庁舎の塔。ローテンブルク旧市街の心臓部、マルクト広場に面して立っているゴシック様式の重厚な建物が市庁舎です。展望スポットになっているのは背後に建つ細く白い塔。一見入口は別かと思ってしまいますが、広場に面した市庁舎の正面入口から入場できます。

狭く急な階段とハシゴをのぼり、高さ60メートルの塔の頂上へ…塔の上はすれ違うのもやっとの狭さですが、360度の素晴らしいパノラマが広がっています。

ここから見るマルクト広場の姿はローテンブルクのアイコン的存在。旅行ガイドブックやパンフレットなどで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。この景色を自分の目で見る感慨はひとしおです。

中世そのままのオレンジ屋根の可愛らしい建物のあいだで、ところどころ姿を見せる塔。おとぎの世界のような風景に、感動せずにはいられません。

ここから楽しめるのはこの景色だけではありません。この塔からの眺めが素晴らしいのは、どの方向を見ても絶景が楽しめるということ。塔の上を一周すれば、360度、それぞれ違った美しい風景が見られるのです。

ローテンブルクの旧市街で最も大きい教会であり、中世の時代には重要な巡礼地であった聖ヤコブ教会の威容も肌で感じられます。上から見ると聖ヤコブ教会の大きさと存在感は際立っています。

円形ではなく、シュピタール門に向かって細長く延びているユニークな旧市街の形も手にとるようにわかりますね。レンガ色の中世の街並みと周囲の緑が織りなす風景は、まさに絵画的な美しさ。去るのが名残惜しく、ずっとこの風景を見ていたくなってしまいます。

今回ご紹介するもう一つの展望ポイントは、ブルク門を出たところにあるブルク公園。広大な敷地をもつこの公園からは、森の中にたたずむローテンブルクの街の姿が見られます。

街を歩いているとなかなか実感しにくいものですが、ローテンブルクが「塔の街」であることが肌で感じられます。

ローテンブルクが人々の心を掴んで離さないのは、その街並みの美しさだけではなく、周囲を深い緑に囲まれているからではないでしょうか。自然とともにあり続けてきたからこそ、中世の街並みの宝石のような美しさがよりいっそう輝きを増すのです。

そのたたずまいは、忙しい現代に生きる私たちに、忘れてはならない大切なことを伝えようとしているかのようです。

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