日本人の歴史と切っても切り離せない食材の1つ、エビ。

エビは古くから日本人の食を支えてきた重要なタンパク源の1つで、縄文時代から人々に愛されていた食材でした。

「出雲風土記(733年)」にも「島根郡魚高蝦多し」と記載があるほどです。

海老の赤い色は鯛と並んでおめでたい「赤」の魚介として珍重され、海老の腰が曲がっている姿は長寿を連想させるため、正月や祝い事でも古くから日本人に愛されてきました。

そんな海老の中でも、北海道を代表する海老の1つと言えば、ボタン海老。

実は普段味わえるボタン海老と生きているボタン海老が全く別物であることをご存知でしょうか?

今回は生きたままボタン海老を味わえる小樽の市場「三角市場」のボタン海老をご紹介します。

・小樽駅から徒歩30秒の市場、それが小樽の三角市場
小樽三角市場は小樽駅から歩いて30秒もかからないほど近い場所にあります。

昭和23年頃、小樽駅前に7〜8軒の露天商がお店を出したのが始まりとのこと。

その後、出店者が増えることによって、来客はもとよりも買出しに訪れる人々で賑わいをみせ、朝市として発展し、今の市場の形となったそうです。

歴史あるこじんまりとした三角市場は、今も昔も多くの人々で賑わっています。




・生きたボタンはとても美しい
市場ではタラバガニや毛蟹など、新鮮な魚介類が所狭しと販売されています。

その中から注目したいのがボタン海老。お値段なんと1匹300円〜で絶品の味わいを楽しむ事ができます。大きいボタン海老は少し高くなります。

注文すると生きたままの海老をバットに載せて運んでくれます。

新鮮なエビはピカッと光っていて、その美しい姿を見てしまうと食べてしまうのがもったいないくらいです。

・生きたボタン海老を食べる
お店の方に殻を剥いてもらったら、そのまま醤油をつけて、生きたまま味わいます。

美しい海老の身は透き通っており、その美しさは宝石のようです。

ひとくち味わえば、まずその歯ごたえにびっくりしてしまいます。

ブリっとした歯ごたえと身の甘みは、生きている海老でしか味わえない、味わいです。

実はボタン海老は水深300メートル〜500メートルの所に住んでおり、エサを分解するために持つタンパク質分解酵素を自分の体内に持っています。

死んでしまったあとにこの酵素が作用して自らの筋肉を溶かしてしまうため、この歯ごたえは生きている時もしくは死んでしまってすぐでないと味わう事ができないのだとか。

これから秋にかけて、海鮮がとても美味しくなる北海道。

もし北海道に行くのであれば、駅からすぐの小樽三角市場に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

まさにこの場所でしか味わえないとも言える、生きたまま食べる贅沢なボタン海老が、秋という季節をより堪能させてくれるに違いありません。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

お店 小樽三角市場
住所 北海道小樽市稲穂3丁目10-16
営業時間  6:00〜17:00
公式HP http://otaru-sankaku.com/