東京都中央区日本橋小網町。

稀代の浮世絵師の歌川広重が描いた「名所江戸百景」にも「鎧の渡し小網町」に描かれている歴史溢れるこの町は、第二次世界大戦の戦火を免れ、今でも昔ながらの街並が色濃く残っている。

残念ながら小網町にあがかれていた白壁の土蔵は関東大震災(大正12年)によって崩れてしまい、今では見る事ができないが、江戸の艶や情緒を感じる事ができるエリアだ。

そんな雰囲気のある街にひっそりと佇む一軒の洋食店がある、それが今回ご紹介するお店「桃乳舎 (とうにゅうしゃ)」だ。

・知る人ぞ知る老舗の洋食店、それが「桃乳舎 (とうにゅうしゃ)」
こちらのお店、創業は明治22年。

当時はミルクホールと呼ばれる業態で創業したこちらのお店、それゆえ、名前にミルクを意味する乳が入っているのだ。

ミルクホールとは、文字通り牛乳を飲む場所のことで、時の明治政府が日本人の体質改善のために牛乳を飲む事を推奨したことから広まったスナックスタンドのようなもの。

そのミルクホールから喫茶や軽食を出すお店となり、そして今のランチ中心の洋食店へと時代の流れに沿って美味しいものを提供し続けてきたお店、それが「桃乳舎」なのだ。

・お財布にうれしいコスパ抜群のメニュー
こちらのお店、メニューを見てもらえば分かる通り、このエリアではあり得ないほどの価格。

通常日本橋界隈で洋食を食べると1000円はくだらないのだが、こちらのお店はワンコインもしくはそこに少しプラスするくらいで、美味しい洋食を味わう事ができる。

しかもそのすべてが税込みという価格なのだからさらにうれしい。

またこちらの通常のメニューのほかに、店内の黒板に書かれている日替わりのお得なランチメニュー500円もあるため、お店に行ったらそちらもチェックしておきたい。

ただし、人気のため売り切れ必至のメニューであることは注意してほしい。

・心のおもむくままにオーダーし、美味しい洋食を味わう
さまざまなメニューがあるため、心のおもむくまま、食べたいメニューを注文してほしい。

ポークカツライスは、安定感のあるデミグラスソースとポークカツの組み合わせ。ラードでカラっと仕上げられているポークカツは、香ばしく、またデミグラスソースとの相性もバツグン。

また洋食店の腕がキラリと光るオムレツライスも見逃せない。ふんわりとした柔らかいオムレツはタマゴのウマミと甘さをしっかりとたたえている。

残念ながら平日しか開いていないお店だが、もしチャンスがあったら、このお店のお財布にもお腹にもうれしい洋食を味わってみてはいかがだろうか?

きっとそこでは、いつの頃からか多くの働く人々に愛されてきた絶品のランチを味わう事ができるに違いない。

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お店 桃乳舎 (とうにゅうしゃ)
住所 東京都中央区日本橋小網町13-13
営業時間  11:00〜16:30
定休日 土曜・日曜・祝日