南ドイツ最大の都市ミュンヘンといえばビール!毎年9月下旬から開催されるビール祭り「オクトーバー・フェスト」でも有名ですね。

ミュンヘンを訪れるなら一度は行っておきたい場所がドイツで最も有名なビアホール、「ホーフブロイハウス」です。

「ホーフブロイ」とは「宮廷ビール醸造所」という意味で、1589年にヴィッテルスバッハ家の醸造所として王宮の敷地内に設けられた由緒あるビアホールです。

かつてはモーツアルトやオーストリア皇妃エリザベート、レーニンなど歴史に名を残す著名人たちがここを訪れたほか、1920年にはヒトラーがナチス党の結成集会を開くなど、エピソードには事欠きません。今では約3000人を収容する巨大ビアホールで、夏にはビアガーデンもオープンします。

ホーフブロイハウスはレジデンツの近く、表通りから一歩入った中庭のようなところにあります。ホーフブロイハウス以外にも複数のビアホールが立ち並び、ミュンヘンのビール文化が息づくエリアです。

ホーフブロイハウスの店内に一歩足を踏み入れると、歴史を感じさせる美しい内装とその規模の大きさに圧倒されます。

中世には自由都市や小さな領邦国家の集まりだったことから、地域によってまったく異なる表情を見せてくれる郷土色豊かな国、ドイツ。

内装には、あたたかく、陽気で素朴なバイエルン州ならではの雰囲気が色濃く表れています。

お昼どきや夕食どきなど、店内がにぎわう時間帯になるとバンドによる演奏も行われ、いっそうの盛り上がりを見せます。

ここではビールは1リットルの大容量が基本。ビール1リットルが8.4リットル、500ミリリットルが4.4ユーロです。

ビアホールだけあってやはり主役はビールですが、ワインやソフトドリンクもあるので、ビールが苦手だけれどビアホールの雰囲気を味わってみたいという方でも大丈夫。

実際に、筆者が注文したのは「Apfelschorle(アプフェルショーレ)」と呼ばれるりんごジュースを炭酸で割ったソフトドリンク。ドイツではどこのレストランやカフェにも置いてあるドイツの国民的飲料で、アルコールが苦手は方にはこちらがおすすめです。

食べ物で見逃せないのがミュンヘン名物、白ソーセージ。仔牛肉にパセリや香辛料を混ぜたすり身を白い皮で包んだソーセージで、焼くのではなく茹でてからマスタードを付けて食べます。


いたみやすかったことから、昔はできたてを新鮮な午前中のうちに食べる習慣がありました。ドイツには多種多様なソーセージがありますが、この白ソーセージはミュンヘンならでは。

白ソーセージはとても柔らかくあっさりとしていて、後味もすっきり。朝に食べられていたのも納得できるしつこさのないソーセージで、お肉がそれほど好きではない方にも食べやすいはずです。

ドイツに来たらハート型がかわいいプレッツェルも外せませんね。表面をカリッと焼き上げたほんのり塩気のあるプレッツェルはビールのお供にぴったり。ただしそのまま食べてしまうとかなり塩辛いので、表面の粗塩は取り除いて食べることをおすすめします。

ミュンヘンには他にもたくさんのビアホールがありますが、ホーフブロイハウスはミュンヘン滞在中に一度は見てみる価値がある場所。

時を超えて脈々と受け継がれてきたミュンヘンの陽気なビール文化を肌で感じてみてください。

<お店の情報>
Hofbräuhaus München(ホーフブロイハウス・ミュンヘン)

住所:Platzl 9, 80331 München
電話番号:+49 (0) 89 / 29 01 36-1 00
営業時間:9:00 - 23:30
公式ホームページ:http://www.hofbraeuhaus.de/en/index_en.html

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