ライン川観光に訪れる観光客に人気なのがライン川クルーズ。

世界遺産に指定されている中流域では古城や城砦が次々と現れ、乗船している私たちの目を楽しませてくれます。

しかしライン川流域にはクルーズ船から眺めるだけではもったいない、ぜひ途中下船してじっくり見てみたい美しい街が数多くあるのです。

今回はその中から、周囲をワイン畑に囲まれた美しい街、バッハラッハを紹介します。

この街が歴史文書の中に初めて登場したのは11世紀。街の名前バッハラッハは、ローマ神話に登場するワインの神「バッカス」が由来になっていると言われています。古くからこの地一帯のワイン集積所として栄えてきた、ワインの街なのです。

街自体はとても小さく、30分もあれば見て回れるほど。14世紀に建てられた古い木組みの家が立ち並び、おとぎの国に迷い込んだ気分にさせられます。

その中でも街のシンボル的存在なのが、このアルテス・ハウス(Altes Haus)。

少し歪んだような外観からも歴史を感じますね。こちらは現在レストランとして営業しています。

少しわき道に入ってみると、こんな可愛らしい通りが。バッハラッハはリューデスハイムほど賑やかではないので、落ち着いた雰囲気の中のんびりと散策ができるのも魅力です。

街に接しているワイン畑は、その中を散歩することも出来ます。強い日差しの中で育つ葡萄は、間違いなく美味しいワインになるのでしょうね。傾斜のきつい畑の一番高いところまで登り、そこから眺める景色はまさに絶景。思わずため息が出てしまいます。

視線をずらすと向かいの丘の上には古城が見えます。実はこれは古城を改装したユースホステルで、実際に宿泊することが出来るのです。

現在はユースホステルになっている、このシュターレック城。

11世紀後半または12世紀初頭に建てられた城は、プファルツ継承戦争(1688〜1697)の際にフランス軍によって破壊され、その後1925年から1927年にかけて元通りに復元されました。

ドイツで最も美しいとも言われているこのユースホステル。特に夏は学生のグループや家族連れがいて賑やかです。

そして、ここから眺める朝もやのかかったライン川もまた幻想的です。

小さいながらも魅力が沢山詰まったバッハラッハ。

短時間でも見て回れるので、ライン川へ来たら訪れてみてはいかがでしょうか?

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