ワイン醸造で有名なライン川流域の街リューデスハイム (Rüdesheim)。

通りにはワイン酒場や販売店が立ち並び、またライン川観光の主要地でもある事からいつも賑わっています。

美味しいワインと郷土料理に舌鼓を打ちながら普段と違った時間を過ごす、これはまさにリューデスハイム観光での醍醐味です。

もしかしたらドイツ通の方々は日本ではあまり知られていないリューデスハイムで味わうグルメについてご存知の方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、この街にはグルメとはひと味違った、リューデスハイムという街自体を楽しめる方法があることをご存知でしょうか?

それは街の上に広がるブドウ畑のさらに上、ニーダーヴァルト(Niederwald) という森の中を散策するハイキング。そんなハイキングルートに点在するビュースポットから眺めるライン川は絶景で、リューデスハイム観光の隠れたハイライトといっても過言ではありません。

ハイキングの出発点は、丘の上にあるニーダーヴァルド記念碑 (Niederwalddenkmal)。

ここへはリューデスハイムからゴンドラが出ています。

この記念碑は普仏戦争での勝利とドイツ帝国の統一を記念して建設されました。

構想から12年、建設に6年もの歳月をかけ、1883年にヴィルヘルム一世も同席のもと落成式が行われたのです。

広大なブドウ畑とその向こうに見えるリューデスハイム。このブドウ畑のなかを散歩することも出来ますが、日差しがとても強く、遮る物が何もないので帽子などの日よけグッズを持っていくことをオススメします。

ハイキングコースには所々に、ライン川の絶景を眺める事ができるビュースポットがあります。

その中の1つがロッセル (Rossel) というビューポイントからの眺めです。

ナーエ川がライン川に合流する様子や、その下流に建つねずみの塔 (Mäuseturm) がよく見えます。

森の中を更に進んでいくと魔法の洞窟 (Zauberhöhle) と名付けられた、60メートルほどの壁と天井で覆われた通路があり、中を進んでいくと反対側に出る事ができます。

入ってみると中は本当に真っ暗で、本当に何も見えません。

そんなに長くない距離をまっすぐ進むだけなのですが、光ひとつない空間にいると時間がとても長く感じられます。

コースの途中には、かつては貴族の館として18世紀に建てられたヤークトシュロス (Jagtschloss) というホテルがあり、ここで休憩がてら昼食をとることも出来ます。

自然に囲まれながらの食事はとてもすがすがしい気分を味わう事ができるでしょう。

ホテルのすぐ近くには鹿のいる公園もあり、自動販売機でエサを買って食べさせる事も出来ます。

鹿たちは、近づいてきてもエサがないと分かるとすぐどこかへ行ってしまいます。

また、ここにはリフト乗り場があり、隣町アスマンズハウゼン (Assmannshausen) へリフトに乗って行くことも出来ます。

そこまで行かないのなら、またリューデスハイム行きのゴンドラ乗り場まで、再びハイキングを楽しむのも有りですよ。

リューデスハイムに来たなら、ワインだけではなく新鮮な森の空気を味わってみてはいかがでしょうか?

きっとまた別なドイツの一面を味わえるに違いありません。

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