中世の面影を残す可愛らしい街並みが魅力のポーランド南西部の都市、ヴロツワフ。

メルヘンチックなムードをさらに盛り上げてくれるのがヴロツワフの小人たちです。

ヴロツワフは「小人が棲む街」として知られていて、街じゅうに250体以上もの小人像が点在しているのです。なぜヴロツワフが小人の街になったのでしょうか。

1980年にポーランドの政党、「オレンジ・オルタナティブ」が当時の共産主義政権に対する反対運動の一環として、風刺的にヴロツワフの旧市街に「お父さん小人」を設置したのがはじまりです。

それから時をへて、2001年に芸術大学の学生プロジェクトが新たな小人を設置、さらに2004年には芸術家トーマス・モージェック氏が12体の小人像をを制作しました。

以降も小人像は増え続け、その数いまや250体以上。小人探しがヴロツワフ観光の目玉の一つにになるほどの人気を博しているのです。

観光案内所や土産物店では本格的に小人探しをしたい人向けに「小人マップ」を販売しているほか、小人のキャラクターをあしらったお菓子やTシャツなどのオリジナルグッズも充実。さらには小人案内所まであるほどの力の入れようです。

市庁舎や主要な教会付近、観光案内所付近など、多くの観光客が立ち寄る場所には必ずといっていいほど小人の姿があります。

ヴロツワフの小人たちは、一体一体がすべて異なるユニークな姿をしていて、お調子者、フレンドリー、働き者、怠け者、などそれぞれの性格までもが伝わってくるかのよう。

土産物の前にはプレゼントを手にした小人、ホテルの前にはベッドの中で気持ちよさそうに眠っている小人、アイスクリームカフェの前ではアイスクリームを持った小人など、小人像が置かれている場所と小人のキャラクターが結びついていることもあり、思わず笑みがこぼれてしまいます。

一方で、あまり観光客が通らないようなローカル色の強い通りにもさりげなく小人がたたずんでいることもあり、小人の居場所はなかなか予想がつかないところがまた楽しいのです。

ヴロツワフの街を歩けばついつい小人探しに夢中になってしまいます。 小人は地面にいることが多いですが、街灯の上によじ登っていたりと意外な場所にいることもあるので気が抜けません。

小人マップを入手して本気の小人探しをするのもよし、好奇心のままに街歩きを楽しみながら小人たちとの偶然の出会いを楽しむのもよし。

一体一体がまったく違った姿をしていて、個性豊かな愛らしさがたまらないヴロツワフの小人たち。

あなたも、キュートな小人たちに会いに出かけてみませんか。

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