XFN-ASIAによると、米国土安全保障省が、商用航空機を携行型ミサイルによる攻撃から防御する新型システムのテストを行っていると、米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。それによると、テストは2006年まで続くもので、ここまで1億2000万ドル(約130億円)が費やされている。米国各当局は、米国製「スティンガー」や旧ソ連製「SA−7」などの安価な携行型ミサイルを航空機テロの手段として脅威と考えており、全米で6800機にのぼる商用航空機の防御策を、急ぎ講じている。ただし国土安全保障省は、現時点で攻撃計画を察知しているわけではないとしている。

  同紙によると、全ての商用航空機に備え付けられた場合、維持費も含めて今後20年で100億−400億ドル(約1兆1000億−4兆3200億円)が必要になるとしている。防御システムは飛行機に搭載されているレーダーで熱追跡ミサイルを探知し、発見した場合は自動的に、追跡装置を混乱させるために赤外線を発するもの。離着陸時の低空飛行時が狙われやすいため、空港の周囲80キロ以内で、使用が可能になる。 【了】