インド、ラジャスタン州の州都ジャープール。

ピンクの建造物の数々が印象的なことから「ピンクシティ」とも呼ばれ、旅行者のあいだで高い人気を誇っています。

そんなピンクシティ・ジャイプールのど真ん中にある必見スポット、「シティパレス」をご紹介しましょう。

シティパレスは「マハラジャ」と呼ばれる旧藩王、サワーイー・ジャイ・シング2世によって18世紀に建てられた宮殿で、以降後継者により増築がなされ現在の姿となっています。

ラジャスタンの様式とイスラム王朝であるムガールの様式が融合した独創的かつ美しい建造物で、200年以上にわたり王族の住居として、またジャイプール王国の行政の中心としての役割を果 たしました。

現在でも一部の建物に王族が暮らしていますが、大部分は博物館として一般に公開されています。

館内に入るとまず目に入るのが、19世紀末にイギリスの建築家によって設計された「ムバラク・マハル」と呼ばれる白亜の迎賓館。

赤いターバンを巻いた門番さんがお出迎え。異国情緒が盛り上がりますね。

写真撮影にも応じてもらえますので、記念に一緒に写真を撮ってもらってはいかがでしょう。

優美なデザインや外壁にびっしりと施された細やかな彫刻にも注目してみてください。

現在、建物の中は「布地・衣装博物館」となっていて、王族が使用した豪華な衣装の数々が展示されています。

インドの中でも独特の色鮮やかな装飾文化をもつラジャスタンの衣装はエキゾチックな魅力にあふれており、きっと心惹かれるはずです。

「チャンドラ・マハル」は1727年から1734年にかけて建設された7階建ての壮大な宮殿。

ピラミッドのような形状やおびただしい数のアーチが印象的です。

現在も王族の住居となっており立ち入ることはできませんが、その正面にある中庭「ピタム・ニワス・ チョウク」には、「クジャクの扉」をはじめとする4つの美しい扉があり必見です。

一つひとつ異なるデザインの扉。

華やかな色彩と緻密な装飾…見事な芸術性に思わず目が釘付けになってしまいます。

鮮やかなピンクが印象的な吹き抜けの空間をもつ建物は、貴賓謁見の間として使われた「ディワニ・カース」。

赤砂岩と白大理石で造られた豪華な建造物です。

ここにはギネスブックに「世界で一番大きな銀製品」として認定された銀製の壺が置かれています。

1902年に当時のマハラジャがイギリスを訪れるにあたって、ガンジス川の水を持ち運び滞在先でも沐浴ができるようにと作られたたものです。

ほかにもかつてハレムとして使われ現在は武器博物館となっている「アナンド・マハル」や美術ギャラリーとして使われている「ディワニ・アーム」など、シティパレスには見どころが満載。

ここに来ればジャイプールの歴史がわかるだけでなく、マハラジャの権力の大きさやこの地方の芸術性の高さを身をもって感じることができるはずです。

ジャイプールに来たらまずはここシティパレスを訪れて、華麗なマハラジャの世界をじっくりと味わいましょう。

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