フランス、アルザス地方にある絵本から飛び出してきたかのように可愛らしい街、コルマール。

ジブリ映画「ハウルの動く城」のモデルになったのではないかといわれ、近年にわかに注目を集めています。

フランスとドイツが激しい領有権争いを繰り広げてきたアルザス地方にありながらほとんど戦災に遭っていないため、中世からルネッサンス時代の古い街並みが残っています。

ドイツとの国境に近く、過去にはドイツ領になった歴史をもつことからドイツ文化の影響が強く、「コロンバージュ」と呼ばれるドイツ風の木組みの家々が並びます。


素朴な愛らしさを感じさせる木組みの建物にフランスらしいエスプリが加わった街並みはとってもおしゃれ。

日本では見られないようなカラフルな色づかいのメルヘンな街並みに思わず歓声を上げてしまいそうです。

女性なら誰もがキュンとせずにはいられないのではないでしょうか。

趣向を凝らしたデザイン性の高い看板はアルザス名物。

もちろんコルマールにもつい写真に収めたくなるかわいらしい看板がたくさんあります。



建物や看板を眺めながら歩けば、メルヘンの世界に迷い込んだかのように感じられます。

旧税関広場の近くにある「プフィスタの家」は、コルマールで最も有名な建物のひとつ。

1537年に建てられた歴史ある建造物で、独特の尖塔と出窓をもつ構造や美しいフレスコ画が通りを行く人々を魅了しています。

16世紀のゲルマン皇帝や聖書の場面などが描かれており、バルコニーは当時イタリアで流行していたスタイルを取り入れたといわれています。

「ハウルの動く城」の冒頭部分に出てくる建物とそっくりだと話題になっており、ジブリファンならなおさら興奮すること間違いなしです。

周辺の路地も、この街が歩んできた歴史を感じられる趣のあるエリアです。

旧税関広場の南側では運河に沿ってカフェやレストランのテラスが並び、色とりどりの花々で彩られています。

カラフルで可愛らしい街を花でいっぱいにして、さらにチャーミングに見せようとするコルマールの人々の心意気が素敵ですね。

春から夏にかけての晴れた日、テラスから美しい街並みを眺めながらのランチやお茶の時間は最高に贅沢なひとときです。

コルマールのなかで特に撮影スポットとして人気なのが「プティット・ベニス」と呼ばれる地区。

細い運河に沿ってパステルカラーの家々が立ち並び、イタリアのベニス(ヴェネツィア)を彷彿とさせることからこう呼ばれるようになりました。

この地区では小舟に乗って運河めぐりを楽しむことができます。

運河からゆったりと眺めるコルマールの風景はひときわ美しく、ロマンチックな気分に浸れます。

街をのいたるところが美しく飾られているコルマールの風景は、訪れる人に「もっと素敵なものを見ましょう。日常を美しいもので満たしましょう。」と語りかけてくるかのよう。

その美しい街並みに心が満たされると同時に、人生をもっと楽しむ秘訣を教えてもらったような気がするはずです。

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