湘南は島村が攻撃参加した際に二度の決定機を作ったがモノにできず……。2連勝のあと3連敗で最下位脱出ならず。写真:SOCCER DIGEST

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 最下位脱出ならず――。湘南にとっては、不運な幕切れとなった。

 0-1で迎えた90+4分、湘南が土壇場でチャンスを掴み、セットプレーの流れから左サイドにいた藤田征がクロスを放つ。鋭くゴール前に放たれたボールは、相手選手に弾かれ逆サイドに流れる。そして、そこにフリーでいた島村が、右足で中央に折り返した。

 するとボールはペナルティエリア内にいた奥埜の出していた右手に弾かれ、方向が変わったうように見えた。しかし家本主審はファウルを取らず、プレーは続行。湘南の選手やベンチのスタッフがハンドだと猛アピールしたが、もちろん受け入れられなかった。

 結局、試合はそのまま仙台が勝利。スタジアムを埋めた湘南サポーターからは主審と副審に対しブーイングの“嵐”が巻き起こった。

 その場面、ゴール前まで攻撃参加していたGK村山は、次のように振り返って肩を落とした。

「(ボールは)手に当たっていたとは思う。ただ、そのファウルをとるか、とらないかは主審次第。仕方ないです」
 
 “故意ではないハンド”として、ファウルはとられなかった。ただ、明らかに優位な状況にあった湘南側のパスが、DFの身体から離れた手によって“ブロック”されていた。他の主審であれば、PKが与えられていた可能性はある。

 湘南は2勝2分9敗。勝てば一気にJ1残留圏へジャンプアップするチャンスでもあったが、最下位脱出ならず。2連勝のあと3連敗を喫し、いまだホーム未勝利のままだ。

 一方の仙台は4勝2分7敗で、11位タイの勝点14に伸ばした。