地球に暮らす私たち人類は、「どこかに宇宙人がいるのではないか?」と常に思い続けてきました。それは科学的な研究でも一緒で、例えばケプラー宇宙望遠鏡はこれまで1,000個以上の太陽系外惑星を発見し、そのうちのいくつかは水、さらには生命体の存在しうる「ハビタブル・ゾーン」に存在していることがわかっています。そして、その太陽系外惑星の探査をより進めるため、「Starshade」の計画が進んでいます。
 
Starshadeとは宇宙空間に設置する花のような形をした遮光板です。Starshadeが恒星からの強い光を遮ることで、恒星の周りの惑星からの弱い光を捉えることができます。これによって太陽系外惑星の写真撮影が容易になり、また分光器で惑星の大気を分析し地球外生命体の有無の可能性を探ることができます。ちょうど、眩しい太陽を手で遮って周りの風景を眺めるようなイメージですね!
 


 
現在、このStarshadeはカリフォルニアのパサデナにあるNASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)にて研究が進められています。NASAの系外惑星探査プログラムでチーフテクノロジストを務めるNick Siegler氏は、「Starshadeは大きなトラックの後ろを走り、太陽の光を遮るのに似ているね」と説明しています。
 
このStarshadeは展開した状態では野球の内野グラウンドほどの大きな構造物になりますが、折り紙のように折りたたまれた状態で宇宙空間に運搬されることも特徴です。同じような折りたたみ構造はジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主鏡にも採用されており、日本が得意とする伝統技術が宇宙でも有用なのは面白いですね!
 
Image Credit: NASA
■On the Road to Finding Other Earths
http://www.nasa.gov/feature/jpl/on-the-road-to-finding-other-earths?utm_source=rss&utm_medium=rss