探査機による地球以外の天体の探査はNASAやESA(欧州宇宙機関)、そしてJAXAによっても行なわれていますが、その調査になんとあのスティーヴン・ホーキング博士が参戦します。ホーキング博士はブレークスルー・スターショットというプログラムに参加し、ケンタウルス座アルファ星への宇宙探査機の開発に着手すると発表しました!
 
アルファ星は地球から4.37光年の場所に位置しています。4.37光年と聞くとそんなに遠くないように感じられますが、現存する最速の宇宙船でも3万年もかかります。しかし、ホーキング博士が計画している「ナノクラフト」は光速の20%のスピードで飛行し、アルファ星までたったの20年以内に到着できるというのです。
 
このナノクラフトには通常の探査機と同じようにカメラや光子スラスター、電源、ナビゲーションシステムと通信システムを搭載し、さらには原子数百個分という超極薄の「光子を捉える帆」を備えます。そしてこの帆が地球から発せられるレーザーを捉え、探査機を時速1億6000万キロまでに加速させるのです。
 
そもそも、このアルファ星周辺の惑星には「生命が存在する可能性」が指摘されていました。今回の探査機プロジェクトではアルファ星の周囲で生命の痕跡を発見し、地球にデータを送信することが目的となっています。
 
ホーキング博士は「地球は素晴らしい場所だが、永遠に存在するわけではない。いずれ、私たちは新たな星を探す必要が出てくる。ブレークスルー・スターショットはその旅路の楽しみな第一歩なんです」と語っています。地球以外の星への移住を視野に入れている点は、スペースXのイーロン・マスク氏と不思議と一致していますね! この計画で、まずは地球外生命体が宇宙に存在しているのかどうか、ぜひ知りたいものです。
 
Image Credit: gizmag
■Stephen Hawking’s space probes eye the express lane to neighboring stars
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