今月4日、リオデジャネイロ五輪出場権を懸けた女子サッカー・アジア最終予選において、1分1敗と追い込まれたなでしこジャパンは、中国代表を相手にまさかの敗戦。五輪出場は絶望的な状況になった。すると6日放送、NHK「サンデースポーツ」では元なでしこジャパン澤穂希さんが出演。ここまでの3戦を振り返り、苦言を呈した。

「厳しい状況になりましたが、最後まで何があるか分からないので諦めず戦ってほしい」と切り出した澤さんだったが、今大会では選手間の意思疎通ができていないシーンが目立ち、パスミスなどその幾つかの場面が紹介されると「(声を)一言かければできること」とキッパリ。

さらに「今までうまくいかなかった時があっても、試合中に皆で修正する修正能力があったんですけど、今大会ではそれが全く見られない。その場その場で終わってる。ダメなプレーとかできなかったところはすぐに試合中にコミュニケーションとって修正していかなければ」と指摘した澤さん。試合後のミーティングなどでも修正できたのではないかと訊かれると、「今回は非常に難しかったのではないかなと。想像されるのは宮間選手一人に任せっきりになっている。いつも発言するのが宮間選手だったり決まった選手。もっと色んな選手が発言とか修正することが必要」とチーム全体に活発なコミュニケーションを求めた。

また、今大会では宮間自身もパスミスが頻発している。「宮間選手らしくないミスパスが目立ちますね」という澤さんだが、「チームの状況が厳しいので、彼女は厳しい感じですけど本当に前向きで責任感も強いので、チームがいかに勝つためにというのは常に選手同士で話している。彼女も体でプレーして見せている」とフォローも。

今後のなでしこについては「色々なことが変わってくる。選手の入れ替わりもある。チームコンセプトをハッキリさせて貰って、若手、今回でいうと横山選手とか中島選手とか新しい選手が入って流れを変えれる選手達が増えている」という澤さん。自身は「強いなでしこに戻れるように何か携われることがあればやっていきたい」と語った。