サンクトガーレンがボジョレ・ヌーボー解禁日にあわせて発売する長期熟成ビール「エル・ディアブロ」(同社提供)

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11月の第3木曜日と言えば?――。仏ボジョレ地方でその年の秋に収穫したブドウでつくる新しいワイン「ボジョレ・ヌーボー」の解禁日としてすっかり有名になった。今月は16日がその日に当たるとして、酒類販売店やレストランが盛んに宣伝を行っているほか、マスコミの報道も加熱してきた。

 そんな状況に業を煮やしたビール会社「サンクトガーレン」(神奈川県厚木市、岩本伸久社長)が、ボジョレ解禁日に、“悪魔”のビールを発売すると発表した。「熟成するのはワインだけじゃない!」と、ボジョレブームに殴り込みをかけたのだ。

 同社が16日に発売する「エル・ディアブロ」(悪魔という意味)は、一般のビールに比べてホップを約6倍、麦芽を2.5倍使用した“リッチ”なビール。熟成にも一般ビールの6倍となる3カ月以上をかけており、さらに寝かせておくことで味が変化していくという。味わいも濃厚で、甘さは同2.5倍、苦さが同4倍(同社調べ)。アルコール度数は約10%で、「“悪魔”と呼ぶにふさわしい」(同社)という。

 “悪魔”はブームに対抗できるのか。「エル・ディアブロ」は、横浜タカシマヤや丸井ファミリー各店など、神奈川県と東京都の酒販店で3000本限定で発売される。【了】