30日、新製品発表会の後、写真撮影に応じるソニーの井原勝美副社長(撮影:佐谷恭)

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ソニー<6758>の井原勝美副社長は30日、東京都目黒区のウェスティンホテルで開いた新商品発表会で、「ソニーのテレビ事業が復活したとは言わないが、その糸口はつかめた。10月からの下期に、収益が上がる事業になる」と好調さをアピールした。

 ソニーは同日、クリスマス商戦向けの液晶テレビ「ブラビア」の3シリーズ9機種を発表。9月15日から順次発売される。最上位シリーズ「X2500」全3機種にはフルHDパネルを搭載しており、ソニーの液晶テレビで最大の52型が登場する。発表した機種で最小のものでも32型で、大型テレビの“さらなる大型化”をリードしたいという同社の姿勢を明確に示していた。井原副社長は「年末商戦期に、全世界で40型を超える割合を50%にしたい」と意気込みを語った。

 同社はこの日、フルHDパネルのリアプロジェクションテレビ「A2500」シリーズ2機種(50型と60型)と、40型から300型まで投影できるビデオプロジェクターも、あわせて発表。リアプロジェクションテレビは日本であまり人気がないが、大型の普及を背景に「米国で成功しているリアプロを投入し、チャレンジしたい」(井原副社長)としている。

 液晶パネル価格の下落で、低価格ブランドが台頭するのではという記者からの質問に、同副社長は「テレビは一度買えば10年は使うもの。顧客はブランド選びに慎重になるはずで、長い目で見れば抜きん出た技術が求められる」と答え、まもなく発表から1年が経つ「ブラビア」ブランドの浸透にも自信を示した。【了】

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