被害を受けた台湾企業の工場

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(ビンズオン省 17日 中央社)ベトナムの工業団地で中国大陸に対する抗議デモが激化し現地の台湾企業が被害を受けたが、会社に恩返ししたいとして混乱の中、台湾人社長らを助けにデモ行進の現場に入ったベトナム人従業員が複数いたことがわかった。

実際に助けを受けた企業関係者の曽さん夫婦によると、デモ行進は当初、穏やかに行われていたため、台湾人幹部の多くは気に留めていなかったが、次第に破壊や略奪行為が続出、抗議活動が過熱化し、電話で救助を求めることしかできなくなったという。

このような中、一部のベトナム人従業員は自国の国旗を手にしながら工場に戻り、台湾人社長や上司らにマスクを着用させた上で、デモ隊の行列に加わらせるなどして、現場からの脱出を手伝った。

ホテルに避難中の台湾の企業関係者も多く、生活に困らないようにと地元の従業員らが日用品などを持って台湾の上司たちを何度も見舞いに訪ねてきてくれたと曽さんたちは感謝の気持ちで当時をふり返った。

(方沛清/編集:荘麗玲)